稲取「雛のつるし飾り」
伊豆稲取の「雛のつるし飾り」は江戸時代後期から伝わる伊豆稲取地方の風習、つるし飾りのこと。
長女の初節句に、無病息災、良縁を祈願して、ひな壇の両脇に細工をつるすもの。
伊豆稲取ではもともとは「ツルシ」と呼ばれ特に名称はなかったが、子供が成長して7歳、成人、嫁入りといった節目を迎えると新年のどんど焼きで焼いてしまうため、古い物はあまり残っていない。
平成5年頃より稲取の婦人会の手芸講座にツルシ制作を通して見直され「雛のつるし飾り」の名称をつけられた。現代では、桃(長寿)、猿っ子(魔除け)、三角(薬袋、香袋)を基本として50種類の細工がある。これらを5列の赤糸に各11個の細工をつるし計55個にそろえ、これで対で製作することにより、110個の細工がつるされたものが基本型とされる。
伊豆稲取「雛のつるし飾り」メイン会場 文化公園 雛の館」