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超巨大宇宙文明の真相

第一章 誘拐..... 並行宇宙を抜け、外宇宙へ

どのくらい寝ていたかわからないが、突然私は目を覚ました。
さわやかな、すっきりとした気分で目覚めたが、いったい何時なのだろうか?リサはこぶしを握りしめて私の側で寝ている。
眠り直す気はなかった。
たぶん朝の五時ごろだろう。私は起きあがってキッチンへ行き時計を見た。
まだ夜中の12時半!わずか一時間ほどの睡眠で目が覚めるなんて、珍しいことだった。
パジャマを脱ぎズボンとシャツに着替えた。
なぜそうしたのか?私にもわからない。
なぜか私はデスクに行き、紙とマジックを取って勝手に文字を書きつらねていた。
「10日ほど出掛けてくる。まったく心配する必要はない」電話の横にメモを残し、ドアを抜けてベランダへ向かった。
テーブルの上には昨夜遊んだチェスが、まだ白のキングが詰んだ状態のままになっていた。
それを避けて静かにドアを開き、庭へ出た。その夜は、星とは関係がなく奇妙な明かりで覆われていた。
そろそろ月が登り始めるのだろうと思いながら、本能的に月齢を思い出そうとした。
ここ、オーストラリアの北東部の夜は概して澄み切っている。
外階段を降りてタコノキ(タケノコ科の単子葉植物)ほうに向かった。
通常この時期の夜は蛙やコオロギの合唄で非常に賑わうのだが、その夜は重苦しい沈黙が支配していて不気味だった。
二、三歩進んだとき、突然フィロデンドロン(サトイモ科のよじのぼり植物の色が変わった。
家の壁やタコノキの色も変わり、すべてが青っぽい光に包まれた。
光は私の足元で波打ち、タコノキの下の地面も揺れ動いていた。フィロデンドロンは歪み、家の壁は風で浮き上がった紙切れのようだった。
具合が悪いのかと思い、家に戻ろう決めたその瞬間、私の体がゆっくりと地面から浮き上がるのを感じた。
最初、ゆっくりとフィロデンドロンの上を昇っていき、その後は、私の家が足元でだんだん小さくなっていくまで素早く上昇していった。
「どうなっているんだ?」当惑のあまり私は叫んだ。
「さあ、もう大丈夫ですよ、ミッシェル」私は夢を見ているのだと思った。
目の前に、上下ひと続きになったスーツ着て完全な透明なヘルメットを被ったかなり大柄な人間?が、親しげに微笑みを浮かべながら私を見つめていた。
「いいえ、あなたは夢なんか見ていません」私の心を読んで彼女?言った。
「ええ、だけど、夢の中ではいつもこんな感じで、最後にはベットから落ちて、おでこにこぶを作るんです」
彼女はにっこり笑った。
「それに、あなたは私にフランス語で話しかけていますね。オーストラリアにいるのに、私の母国語で、私は英語を話せますよ」
「私も話せます」「これは夢に違いない。最も馬鹿げた夢の一つだ。そうじゃなかったら、あなたはここで何をいるんですか?」
「私たちはあなたの敷地内に立っているのではなく、その上空にいます」
「あぁ、これは悪夢だ。そうでしょう。自分でつねってみよう。痛い!」
「さぁ、満足しましたか?ミッシェル」けれどもこれが夢でなかったら、なぜこの岩に座っているのですか?」
それに、向こう側にいる古めかしい格好をした人たちは何者なんですか?私は白く霧のかかった光の中で、人々が話しをしたり動き回っているのをはっきり認めた。
「ところで、あなたはいったい誰なんですか?どうしてあなたはそんなに大きいのですか」
「私は普通の大きさですよ、ミッシェル。私の惑星では皆この大きさだけど、何の支障もありません。さっきのようなやり方であなたを呼んでしまったことに気を悪くしないで下さいね。今はまだ私たちが親しい友達じゃないとしても、間もなくそうなりますから」彼女は私の前に立っていた。
彼女の笑顔には知性が表れ、その全身には優しさがあふれていた。これほど安心感の持てる人とあうのは始めてだった。
「もちろん、私のことを好きなように呼んで下さい。それで、あなたの名前は?」
「タオです。ただ改めて、あなたにははっきり分ってほしいのは、これは夢ではないこということです。絶対に夢ではありません。あとで説明しますが、ある理由で、特に最近はごく少数の地球人しか体験したことのない旅行をするために、あなたは選ばれたのです。私たちは、つまりあなたと私は、この瞬間に地球と並行な宇宙にいるのです。あなたを受け入れるために、私たちは「エアーロック」を利用しました。この瞬間、あなたのために時間は停まり、あなたはここに地球時間で20年間とどまることができ、そして、まるで何事もように戻ることができます。あなたの肉体は少しも変わらずそのまま保たれます。」

並行宇宙の存在

「ここにいる人たちは何をしているのです?」
「彼らはここで一生懸命に生きているのです。あとで分りますが、人口密度はとても低く、死は自殺か事故によってだけ起きます。
ここでは時間が据え置かれ、地球時間の3万歳とか5万歳にあたる男女や動物が住んでいます」
「しかし、なぜ彼らはここにいて、どのようにしてここにやってきたのですか?どこで彼らは生まれたのですか?」
「地球で.......彼らは皆事故でここに来たのです」
「事故で?どういうことですか?」
「とても単純なことです。バーミュダ三角(トライアングル)地帯のことを耳にしたことはありますね。あそこやあまり知られていない他の場所で、この並行宇宙とあなた方の宇宙と混ざり合っていて、それで自然の歪み(ワープ)が存在するのです。
その歪みの周辺では、人間や動物はもちろん物さえも、文字通り吸い寄せられます。
例えば艦隊が数秒で残らず消滅しまうと言うことも起こるのです。
時には数時間後、数日後あるいは数年後に、あなた方の宇宙に戻れるものもおりますが,ほとんどの場合は二度と戻ることは出来ません。
ある者が戻ってきて自分の体験を語ったとしても、大多数の人々は信じません。
なおも彼が主張し続けようとすれば、彼は”気が狂った”と思われてしまいます。
そのような人は、どのようにして自分が戻れたのか、順を追って話すことはほとんどできません。
時には健忘症となって戻ってきます。
かりに記憶を回復することがあっても、それは並行宇宙での出来事の記憶ではありません。
そのために問題は謎のまま残るのです。」
タオはさらに続けた。
「北アメリカには並行宇宙に入り込む典型的な通路があって、ある青年が家から数百メートル離れた泉に水を汲みに行ったまま、文字通り消えてしまったこともあります。
1時間後に、家族や友達が彼を捜しに出掛けました。
その辺りには雪が20センチも積もっていたので足跡を追跡するのは簡単でしたが、草原の真ん中で突然足跡は消えてしまっていたのです。
周囲には飛び越えることが出来る木や岩をはじめ特に奇妙なものは何もなかったのに、足跡は途絶えていました。
その青年は宇宙船に連れ去られたのだと考えましたが、そんなことはあり得ません。
あとで分りますが、その青年は単純に並行宇宙へと吸い込まれていったのです。
私はこう言ったのを覚えている。
「私はそんな話しを聞いたことがありますが、どうしてあなたがそれを知っているのですか?」
「どうやって私が知ったのかもそのうちわかるでしょう」
彼女は謎めいた返事をした。
参照動画
【衝撃】パラレルワールドへの行き方を知った人の実話!現在行方不明の2人

【衝撃】パラレルワールドから迷い込んだ新妻の苦悩!クレアの衝撃

【時空の歪み】パラレルワールド?未来の自分と現在の自分が遭遇!?

並行宇宙に存在する惑星と宇宙の法則

突然、奇怪な姿をした人々の一団が我々の目の前に現れ、二人の話しは中断された。
再び私は、これはすべて夢ではないかと思った。
12人ほどの男たちが、女性と思われる人物に連れられて、我々から100メートルほど離れた岩山の陰から現れた。
その光景はまったく奇妙で、まるで彼らは有史以前のことを記録した書物から飛び出してきたかのようだった。
ゴリラそのもので足取りで、現代人には持ち上げらせそうもない巨大なこん棒を振りかざしていた。
こんなぞっとするような生物が、野獣のように吠えながら我々に向かってきたのだ。
私は後退りしたが、タオは恐れる必要はないと言った。
彼女はベルトのバックルに手をやり、彼らのほうに体を向けた。
カッチという音がすると、5人の屈強そうな男たちは地に倒れ動かなくなった。
残りの者たちは動きを止めてうめき声をあげ、そして、我々の前にひれ伏した。
私は改めてタオを見た。
彼女は彫像のように立ちつくし、その目はまるで催眠術でも掛けるかのように彼らにむけられていた。
あとで分ったのだが、彼女はその一団のリーダー格の女性にテレパシィーで命令を与えていたのである。
突然その女性は立ち上がり、ガラガラ声でほかの者に命令しているように見えた。
すると彼らは動き出し、最前の岩山のほうへ戻っていった。
「彼らは何をしているんですか?」
「彼らは死体を石で覆おうしているんです。」
「あなたが彼らを殺したんですか?」
「そうしなければならなかったのです」
「どういうことですか?我々は本当に危険だったのですか?」
「もちろんです。彼らは1万5000年前から住んでいるのです。けれど、そんなことはどうでもいいことです。私たちはそんなことを確かめる時間はありませんし、それに対して重要なことではありません。ただ、これはさっきあなたに説明したことを証明しています。彼らはある時この宇宙へ入り込んできて、それ以来ここに住み着いているのです。」
「恐ろしい話だ!」
「そのとおりですが、それは自然の、つまり宇宙の法則の一部です。彼らは人間以上にどう猛に振る舞うのでとても危険です。彼らと我々との間では対話は不可能です。ちょうど彼らはこの並行宇宙の他の生物たちとの間に対話が不可能なのと同じように、それと、彼らは互いに意思伝達を図ることができないので、自分たちに何が起こったなのかほとんど理解できません。私たちは本当に危険でした。解放されたいという彼らの願いを聞いてやったのです。」
「解放する?」
「そう驚かないで、ミッシェル。私が言いたいことはわかるでしょう。彼らは肉体から解放されたあと、自分たちの生のサイクルを続けることが出来るのです。命あるすべての生物と同じように、通常の過程に従って」
「それで、この宇宙は呪われている。一種の地獄か煉獄というわけなんですか?」
「あなたが宗教的人間だとおもわなかったわ?」
「私はただ何か理解しようとして、そんな例を挙げてみたんです」
自分が宗教的かそうでもないのか、なぜか彼女に分るのか疑問に感じながら私は答えた。
「分っています。ミッシェル。ちょっとからかっただけです。あなたが一種の煉獄と評したことは正しいけれど、もちろん、これは偶然の事故です。事実、これはいくつかの自然的事故の一つです。アルビノも四葉のクローバーも一つの事故と考えることが出来ます。あなたの盲腸も事故のようなものです。地球の医者たちはいまだに、盲腸があなたの体の中でどう機能するのか不思議がっています。それに対する彼らの解答はまったく無意味です。だから自然界の”事故”として盲腸の例を挙げたのです。
この宇宙に住む人々は肉体的にも道徳的にも苦しむことはありません。例えば、もし私があなたを叩いても、なたは痛みを感じません。非常に激しく強打した場合にも、あなたは痛みを感じませんが、けれどもあなたは死んでしまいます。このことを理解するのは難しいかも知れませんが真実です。ここにいる者たちは、今私があなたに説明したことを一切知りません。それは幸運なことです。というのも、彼らがもし今の説明を知ったら、地球と同じようにここでも、問題の解決にはならない自殺への誘惑にかられるようになるからです。
「彼らは食事をしますか?」
「食べることも飲むこともしません。その必要を感じないららです。思い出してほしいのは、ここでは時間が停まっているのです。だから、死体が腐ることもないのです」
「だけど、それは恐ろしい!結局、誰かが彼らにしてあげられる最大のサービスは、彼らを殺すことだということになってしまう!」
「重要な指摘ですね。事実、それは二つある解決法のうち一つです。」
「もう一つは何なのですか?」
「彼らがいたところに戻すことですが、これは大きな問題を引き起こします。とういうのも、私たちはワープを利用できるので、彼らの多くをあなた方の宇宙へ戻すことはできますが、彼らの大多数に大きな問題を引き起こすことはあなたにも分るでしょう。すでに話ししたように、ここは何千年間も住み続けている人々がいるのです。もし大昔に消えたはずの彼らが突然地球に戻ってきたら、何が起こるでしょう?」
「彼らは気が狂ってしまうでしょう。まったく何もできない」
彼女は優しく微笑んでうなずいた。
「あなたは確かに私たちに必要な行動派ですが、結論を急ぐことには注意してください。あなたにはもっと見なければならないものがあるのですから」
彼女は体を前に傾けて私の肩に手をおいた。
その時、私にははっきり分らなかったが、タオは身長290センチほどあり、人間として例外的に背が高かった。
「あなたは明敏な心を持っていて、私たちがあなたを選んだのは正しかったとこの日で確信できましたが、二つの理由から、今、あなたに説明することはできません」
「ということは?」
「第一に、そのような説明をするには時期が早すぎることです。あなたはそれを知る前にもっと他のことを学ばなければなりません」
「わかりました。それで二番目の理由は?」
「第二の理由は、皆が私たちを待っているということです。私たちは行かなければなりません」
彼女は私に軽く触れて振り向かせた。
彼女の視線の先を見て、私は驚きのあまり思わず目を開いた。
100メートルほど先に、青っぽいオーラを発している巨大な球体があった。
あとで分ったことだが、その直径は70メートルもあった。
真夏の日中、暑さで地面から湯気が立ちのぼるように、その光はゆらめいていた。
巨大な球体は地面から10メートルの高さに浮かんでいた。
窓はドアもハシゴもなく、卵の殻のように滑らかな表面をしていた。
タオがついてくるように合図したので、我々は球体のある場所に向かった。
その瞬間、とてもいい気分になったことを思い出す。
我々がそれに近づくあいだ、私はとても興奮して他に何も考えることができなかった。
早送りのフィルムを見るように、私の心の中で次々と様々な想念が浮かんだ。
その中で私は、この冒険を自分の家族に話しており、自分が読んだUFOに関する新聞記事を改めて眺めていた。
こよなく愛してきた家族のことを考えたとき、私は悲しみの感情に襲われた。
「怖がることはまったくありませんよ。ミッシェル。私を信じて。あなたは無事にすぐ家族と再会できますよ。」罠にでもかかって、もう二度と家族に会えないかもしれないと.....。タオが地球人の間では聞いたこともないような音楽的な声で笑い出したとき、私は、きっとポカンと口を開いていたと思う。彼女が私の考えていたことを読み取ったのはこれで二度目だった。
最初は偶然の一致だと考えたが、これでそれが疑いもない事実であることが分った。
球体に近づいた時、タオは約1メートル離れた場所から私が球体と向き合うように立たせた。
「絶対に私に触れてはいけませんよ。ミッシェル。何が起ころうとも、どんな理由があっても,,,,,,,。分っていますね?。
私はこの堅苦しい命令にななり驚いたが、素直にうなずいた。彼女は自分の胸の位置つけていた一種の<メダリオン(大型メダルのついたペンダント)>に手をやり、もう一方の手でベルトから留め金をはずして、大きなペンのようなものを掴んだ。
彼女はそのペン状のものを、我々の頭上で球体の方向に向けた。
はっきりとは分らなかったが、それから緑の光線が発されたのをみたように思える。
そして、彼女はもう一方の手をメダリオンに触れたまま、今度はそのペンのようなものを私に向けた。
すると船体に向かって我々は同時に浮き上がった。
我々がまさに船体にぶつかろうとした時、機体の一部がシリンダーの中のピストンのように引っ込み、高さ3メートルの位置に楕円形の開口部を現した。
タオと私は飛行物体の中に着陸した。
彼女はメダリオンから手を離し、使い慣れた器用さでそのペン状のものを元に戻した。
「さあ、いらっしゃい。これでお互いのに体を触れますよ」
彼女は私の肩に手をのせ、小さい青い光の見えるほうへ連れて行ったが、その光はあまりにも強く、私は目を半分閉じなければならなかった。
私は地球上でこのような色をこれまで見たことがなかった。
我々がその光の下に来た時、”我々を通過させる”壁が見えた。
私は額にこぶを作ってしまうと覚悟したが、なんと幽霊のように壁を通り抜けてしまったのだ!。
タオはショックを受けた私の表情を見て大笑いした。
それは落ち着けずにいた私の気分を楽にさせてくれた。
それまで私は、しばしば<空飛ぶ円盤>について友人と話したことがあった。
それは現実に存在すると聞かされていたが、実際に現実に直面すると、誰でもあまりにも多くの疑問が浮かんできて頭が混乱していまうに違いない。
もちろん私は大いに楽しんだ。
タオの私に対する態度から恐れる心配はまったくないとわかった。
ただ、彼女は一人ではなかった。
他の者たちは何をしようとしているのが分らなかった。
こんな魅力的な冒険にもかかわらず、私は再び家族に会えるのがどうかまだ疑っていた。
わずかな数分間には自宅の庭にいたのに、今はもう家族とはるか遠くに離れているのだ。
我々は今、一階のトンネル形の回廊を通過し、黄色い壁の小さい部屋に出たのが、あまりにも強い光のために私は目を閉じなければならなかった。
壁はアーチを作っていて、まるで伏せたおわんの内側にいるようだった。
タオが透明な物質でできたヘルメットを私にかぶせてくれたので、目を開いていてもその光に耐えられるようになった。
「どう!」彼女が聞いた。
「よくなりました。ありがとう。だけどどうしてあなたは、あの光に耐えられるのですか?」
「あれは光ではありません。あれはただこの部屋の壁の”現在”色です」
「現在の?それを塗り替えるために私を連れてきたのですか?」
私は冗談を言ってみました。
「塗料は塗られていません。ただバイブレーションが存在するだけです。ミッシェル。あなたはまだ地球にいると思っているのですか?もうそこにはいないのよ。あなたは今、高速の数倍で飛行できる超長距離宇宙船の中にいるのです。私たちは間もなく出発します。この寝台で横になりましょう。
部屋の中央には蓋ののない棺のような箱が2つあった。
私はそのひとつに、タオはもう一方に身を横たえた。
彼女は私に理解できない言葉をしゃべったが、とても耳に快いものだった。
私は自分の体を少し起こそうとしたが、目に見えない不思議な力に捕らえられ、起きあがることができなかった。
壁の黄色が薄れていくにしたがい青色が現れ、しだいに濃くなって、”ペイント作品”は再び完成した。
タオの声が闇の中で鮮明に響いた。
「これらは星ですよ、ミッシェル。私たちは地球の並行宇宙を出発し地球からはずっと離れて、私たちの惑星へあなたを連れていくところです。
あなたはきっとこの旅行に興味を示すでしょう。ただあなたのために、最初はゆっくり飛ばすことにします。旅行の様子はあなたの前にあるスクリーンで見られます」
「地球はどこですか?」
「まだ見えません。高度1万メートルほどにありますから........」
突然、少し前にタオがしゃべっていたのと同じ言葉が聞こえてきた。
タオは簡潔にその声に返事をし、それからその声は流暢なフランス語で(トーンは通常より音楽的だったが)、私の宇宙船搭乗に歓迎の意を表した。
それは飛行機会社の「ご搭乗ありがとうございました」という機内放送とそっくりで、愉快な気持になったことを思い出す、もっとも状況は違っていたが。

すぐに私は、まるでエアコンが作動しているかのように空気がとても軽く動きが涼しくなってきたのを感じた。
ことは素早く起こり始めた。
スクリーンには太陽だけが映っていた。
最初、それは地球の端(あとで分ったことだが、正確に言えば南アメリカ)をかすめたようだった。
夢に見ているのか思った。
刻々とアメリカは小さくなっていった。
オーストラリアはまだ太陽光が届いていなかったので見ることができなかった。
ようやく、惑星の輪郭がはっきり見えてきて、我々は北極上空に向かいながら、地球の周りを回っていた。
やがて宇宙船は方向を変え、信じがたいスピード地球を後にした。
我々の地球はバスケットボールほどになり、ビリヤード球ぐらいになり、ついにはスクリーンでは識別できなくなった。
変わって、目の前には薄暗く青い宇宙空間が広がった。
私はさらなる説明を期待してタオのほうに振り向いた。
「気に入りましたか?」
「素晴らしいけれど、速すぎます。こんな高速で旅行することができるんですね?」
「ぜんぜん速くはなかったわ。私たちはとてもゆっくりと”離陸”したんですよ。ただ、今はフルスピードで飛行しているけど」
「どのくらいスピードですか?」
光速の数倍です」
「光速の?何倍ですか?まるで信じられない!光速のバリアはどうなっているんですか?」
「あなたは信じがたいことであることは分ります。あなた方の専門家でも信じられないでしょう。けれども、これは本当のことなのです」
「あなたは光速の数倍と言いましたが、何倍なんですか?」
「ミッシェル、この旅行中、多くのことがあなたに教えられます。ただ、あなたには事細かに知ることのできないものもあるのです。
この宇宙船の正確な速度もそれに当てはまります。あなたの好奇心を満たすことができなくてすみません。
ただあなたは、もっと面白いことをたくさん知ることになりますから、あまりそのことを気にしないで下さい。」
私はこれ以上は失礼になると感じたので、もうそのことに触れるのをやめた。
「さあ」彼女は私に言った。
「あれは何ですか?」
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「土星です」
ここで、私の描写が詳細に触れていないと読者は不満に思うかもしれないが、私がまだ感覚を取り戻していなかった点をご理解いただきたい。
極めて短時間にあまりにも多くのものを見たので、感覚が少々麻痺していたのだ。
近づくにしたがって、有名な土星の姿は見る見るうちにスクリーン上に大きくなった。
信じられないほど美しく、地球上で見た何ものもこれには及ばなかった。黄、緑、青、オレンジなどそれぞれの色の中に無限の微妙なさがあり、それらが混ざり合ったりして有名な輪を形成していた。
スクリーンに投影された映像は、まったく驚くべき光景だった。
私はもはや(フォース・フィールド)には縛りつけられていないことに気がついた。
マスクをを外してもっとよくその色をみたかったが、タオはそのままでいるようにと私に合図した。
「衛星はどこですか?」
「スクリーンの右側に二つあるでしょう」
「我々はどれだけ離れているのですか?」
「約600キロかそれ以上でしょう。もちろんフライト・デッキにいる彼らにはもっと正確なことが分りますがカメラが最大にズームしているかのかどうか知る必要があります。
土星は突然スクリーンの左淵に消え、再び宇宙空間の色に覆われた。
その時、私はこれほど特異な気分になったことを決してなかった感じた。
私は異常な冒険の途中にいるのを意識した。
それにしてもなぜ?私はおよそこんな冒険の可能性など考えてもみなかった(誰がそんなことを思い描くだろうか?)。
タオは起きあがった。
「さあ、これであなたも同じことができるわ、ミッシェル」
私は彼女に従い、気が付くと彼女とともに再び船室の中央に並んで立っていた。
タオはもうヘルメットをつけていなかった。
「説明してください。なぜヘルメットを付けないでいる時にあなたはヘルメットをつけて、あなたがつけていない時に私がつけるのですか?」
「それは簡単なことです。私たちは細菌学的に地球と異なる惑星から来たからです。あなたと私にとってコンタクトするために、私たちは基本的な予防策を取らなければならなかったからです。あなたは私にとって危険な存在でした。けれど、今はもう大丈夫です。」
「よくわかりません」
「この船室に入ってきた時、室内の色があなたにはあまりにも強烈だったので、私が今あなたがつづけている。あなた用に特別にデザインされたヘルメットを渡したのです。あなたの反応が予期できましたからね。船室が黄色から青になったわずかな間に、あなたの体内のバクテリアは80%が除去されました。あなたはきっとエアコンが動いているように空気が涼しくなるのを感じたでしょう。それは、地球には適当な言葉がなうので正確ではありませんが、”放射”と似た方法による消毒なのです。それで、私は100%消毒されましたが、あなたの体内にはまだ私たちを脅かすほどのバクテリアがかなり残っています。ですから、薬を2錠渡しますが、この薬の効果によって3時間以内にあなたは私たちと同様に”純粋”になります」

そう言って、彼女は側の寝台から小さい箱を持って来て薬を取り出すと、水と思われる液体と思われる液体の入った試験管とともに私に手渡した。
私はヘルメットを持ち上げてそれを飲み込んだ。
ついで.......すべて素早く起こったが、それはまったく奇妙な光景だった。
タオは両手で私を引き寄せ寝台の上に座らせた。
そして私のマスクを外した。
私は自分の体から2、3メートルところで起こっていることを見た!
この本に書かれているいくつかの事柄は、初めての読者には理解しがたいことだと想像するが、私は離れた場所から自分の体を眺め、想念によって、まさに部屋の中を動き回ることができたのだ。
「ミッシェル、あなたには私が見えて、私の声が聞こえることはわかりますが、私はあなたを見ることが。
だから、あなたに向かって話しかけることができません。あなたの<アストラル体>は今、あなたの肉体から離れています。
パニックになる人もいますが、危険はないので心配する必要はありません。このようなことがあなたには初体験であるのは知っています。
私たちにとって危険なすべてのバクテリアをあなたの体から一掃するために、特別な薬をあげたのです。
また、あなたのアストラル体が肉体から分離する別の薬も渡しました。
これは3時間で効き目はなくなりますが、その間にあなたは”純化”されるのです。
こうして、私に対する汚染の危険も浪費することなく、その後あなたは、私たちの宇宙船を訪問することができるようになるのです」奇妙なようだが、これはまったく当然な手続きだと私は感じた。
それから私は彼女についていった。
次々と彼女はパネルをスライドして開け、いくつもの部屋に案内してくれた。
かりにパネルがすでに閉まっていても、そのたびに私は何の造作もなく通り抜けることができた。
我々は直径20メートルの円形のにたどり着いた。
そこには少なくても12人の(宇宙飛行士)がいたが、皆女性でタオと同じ背格好をしていた。
タオは円形に配置された大きくて快適そうな肘掛け椅子に腰掛けた4人のグループに近づいていった。
4人はその頭を不審そうに彼女の方へ向けた。
タオは彼女たちを待たせることを楽しむように、ゆっくりと話しを切り出した。
またも私はその言葉にうっとりした。
その響きはまったく初めて聞くもので、イントネーションはとても耳に快く、人によっては歌っているように感じたかもしれない。
彼女たちは皆タオの報告には大きな関心を払っているようだった。
彼女たちは私のことについて話しているのであり、私そのものが彼女たちの任務の主な目的なのだろうと推測した。
タオが報告を終えると質問があり、ほかに2人の宇宙飛行士がグループに加わった。
議論は次第に盛り上がり、興奮の度を加えていった。
話しの内容は私にはまったくわからなかった。
議論の輪から離れた3人が、鮮やかな三次元画像を投影するスクリーンの前に近づいた。
それがこの宇宙船のコントロールルームに違いないと思い、私も近づいてみた。
彼女たちはまったく私を無視して仕事に没頭していたので、ひじょうに興味深く観察できた。
最も大きなスクリーン上には、進行方向へ妨害されることなく動き続ける”点”が映し出されていた。
その中のいくつかは他の点より大きくて明るく、スクリーンの左側に向かっているものや右側に向かっているものがあった。
それはスピードを増し、ついにスクリーン上から外れていった。
それらの色は、我々の太陽光のように微妙な色合いでまばゆい黄色まであり、時折きらめき、驚くほどの美しさだった。
間もなく私は、それらが我々の飛行によって見えては消えいく惑星や太陽であることを知り、スクリーンを横切っていく無音の動きに完全に目を奪われた。
どれだけの時間スクリーンを眺めていたのか分らないが、突然、奇妙な音が船内に響いた。
それは柔らかいがかなり強い音で、激しく閃光を伴っていた。
反応はすぐに現れた。
タオと話して宇宙飛行士たちはコントロールルーム内の各自に割当てられていた席に着いた。
そして皆の目は注意深くスクリーンに注がれた。
これらの大スクリーンのちょうど中央に一言では説明しにくい巨大な物体が現れていた。
それは青みがかった灰色の球体で、それぞれのスクリーンの中央に停止していた。
部屋の中は静寂に包まれた。
皆の注意は、どこか我々のコンピューターと似た長方形の機械を管理する3人の宇宙飛行士に向けられていた。
突然、船室の壁面一杯に巨大なニューヨークの映像が現れるのを見て、私は仰天した。
いや、これはシドニーだ...........、しかし、あの橋は違うな...........。私は一人つぶやいていた。
驚きのあまり、横に立っていたタオに質問したくてたまらなかった。
しかし、私は既に肉体から遊離していて、誰も私の声を聞くことができないことを忘れていた。
タオやその仲間が眼前のものについて話す内容は聞こえたが、その言葉はまったく理解できなかった。
タオは決して私には嘘をついていなかった。
我々は地球からかなり離れてることは確かだった。
私の案内役であるタオは、我々は光速の数倍で飛行していると説明した。
土星を通過した.......、私が惑星と太陽を見たということは.........。
我々は地球に戻ってきたのだろうか?
しかし、なぜ?

アレモX3惑星

タオは周囲を見渡しながら、フランス語で大声で話した。
「ミッシェル、私たちは地球の約2倍の大きさの惑星(アレモX3)の上空に留まっています。
スクリーンで分るように、あなたの世界とかなり似ているでしょう。
私は仕事をしなければならないので、私たちの現在の任務について詳しく話していられませんが、あとで説明します。
ただ私たちの任務は、あなた方を正しい方向へ導くために、あなた方も地球上で知っている放射能に関わるものだということだけは言っておきます」
誰もが正確に各自の任務を心得、仕事に没頭していた。
我々は制止していた。
大パネルは街の中心画像を映し出していた。
実際このパネルは巨大なテレビ画面のようで、非常に鮮明な画像を投影していて高層ビルの窓から眺めているようだった。
次に私の関心は、二人の”ホステス”によって監視されている別の小さなスクリーンへ向かった。
このパネル上には我々の宇宙船が見えたが、それはすでにすでに我々の並行宇宙でみたこことがあるものだった。
さらに見ていると、驚いたことに、我々の宇宙船の中央下部から、ニワトリが卵を産み落とすように小さな(衛星状)球体が飛び出した。
球体は一度外部に出ると、下方にある惑星に向かって急激に加速しただした。
それが視界から消えると、同じように別の球体が現れ、さらにもう一つが現れた。
それぞれの球体は、他の宇宙飛行士にグループによって別々のスクリーンで監視されていたのだ。
今度は、球体の降下は大パネルで簡単に追跡でできた。
それらは極短時間のうちに視界から消えるほどの速さではあったが、信じられないほど強力なズームによってスクリーンで確認できた。
ズーム効果があまりにも強力だったので、最初の球体はパネルの右側へ消え、二番目の球体は左側へ消えていった。
我々には三番目のものだけが見え、それが地面に下降する様子がはっきりと分った。
それは、ある共同住宅群の間にある巨大な広場の中央に停止、まるで地面から数メートルの所につり下げられたように滞空した。
他の二つの球体も同じように監視されていた。
一つは街中を流れる川の上に、もう一つは市街地に近い丘の上に滞空していた。
突然、パネルは別の画像を映し出した。
私は今やはっきりと、アパートのドア、というよりはむしろドアがあるべき戸口が開けっ放しになっているのをみることができた。
今でも鮮明に覚えているが、この街がいかに奇妙な街か、その時になってようやく気が付いた。
動くものがまったくなかったのである?