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超巨大文明の真相

第2章 地球兄弟の惑星でみた核による破壊 

パネル上に映し出された風景を一言で表せば”荒涼”である。
我々が観察していた道路の所々には”小山”散乱していたあるものはビルの入り口のちょうど真ん中に、またあるものはそれから離れて単独に存在していた。カメラがわずかにズームして近づくと、それらは底の平らなボートに似た乗り物であることが分った。
私の周りでは、宇宙飛行士たちがそれぞれのデスクに着いている。
各球体から出た長いチューブは地表に向けてゆっくりと降下していき、その先端が地面に着くとほこりが舞い上がり、ボート上状の乗り物も厚いほこりに覆われ見えなくなった。
もちろん、川の上に滞空していた球体はそのチューブを水中に下ろした。
私の関心は今パネルに向けられている。
というのもそれはまさに自分が路上にいるかのような印象を与え、とても魅力的な映像だったからである。
特に私の注意は、巨大なビルの入り口の暗い場所に引き寄せられた。
何かが動いたのが目に入ったのだ。
私は宇宙飛行士の間に動揺が走ったことを感じ取った。
突然、一連の揺れとともに何かが姿を現した。
私は自分の見たものに恐怖を感じた。
私の”ホステス”たちはというと、早口なやりとりと感情の変化を示す2、3の叫び声を除けば、それほど驚いている様子ではなかった。
ただ、体調2メートル、高さ80cmもある恐ろしいゴキブリがスクリーン上にはっきりと姿を現していた。
読者も一度はこの気味悪い小さな昆虫をみたことがあるだろう。
特に暖かい土地では、棚やじめじめした場所ではいくらでも.........。
皆さんもゴキブリは苦手だろうが、最も大きいものでもせいぜい5cm程度のはずだ。
しかし、私が見たサイズを想像して頂きたい。
それは本当に忌まわしいものだった。

球体から伸びたチューブはまだ地表から1mほど離れていた。
突然、巨大なゴキブリがチューブに襲いかかった。
チューブはただちに収縮を始めたが、ビルの下からぞろぞろとその大群がはい出してきたため、チューブの動きが停まった。
ちょうどその時、球体から発射された強烈な青い光線がゴキブリの大群を一掃し、一瞬の内に杯と化した。
黒い煙の雲が視界を塞ぎ、ビルの入り口は見えなくなった。

さらに好奇心を刺激された私は他のスクリーンも覗いてみたが、それらには何の異常もなかった。
川の上を滞空していた球体は宇宙船の方に戻ってきた。
丘の上の球体はチューブを引っ込めてやや上昇すると、球体の上に突き出た二番目のシリンダーに沿って再チューブを下ろした。
どうやら宇宙飛行士たちは土壌、水、空気のサンプルを採取しているらしい。
肉体を離れた(アストラル体)の私は何も質問することはできなかった。
それに、彼女は二人の仲間たちとの意見交換で忙しそうだった。

作業が終わると、話しをしていたタオと二人の女性飛行士はそれぞれのデスクとは反対側に座を占めた。
すると、パネル上の映像とスクリーンは完全に別のシーンに置き換わった。
宇宙飛行士が全員、椅子で同じ姿勢をとっているのだが、私には面白かった。
あとで分ったことだが、スタントマンを拘束する安全器具のように、<フォース・フィールド>が彼女たちを拘束していたのだ。

太陽は赤い霧を貫いて惑星を照らしていた。
我々はそこを去り、同じ高度を保って、惑星上空を飛んで行った。
時々、直角に来さしている干し上がった川のある砂漠地帯を通過した。
私には、それらは運河か少なくとも人工的に掘られたものに見えた。
パネルに鮮明に映し出されたリアルな街の映像が消え、スクリーンは白くなった。
明らかに惑星上空で宇宙船は速度を増し、湖や海を映していた小さなスクリーン上の映像は素早く変化していった。
突然、叫び声が聞こえ、我々はすぐに速度を落とした。
パネルが作動し、湖をアップで映し出し、我々も静止した。

湖岸の一部がはっきり見えた。
そして湖岸の大きな岩越しに住居と思われる立方形をした建物を見分けることができた。
我々が停まるとすぐに、先ほどと同様に球体は再び活動を始めた。
我々は、渚の上空50メートルほどうに滞空した球体の一つから、いくつかの素晴らしい映像を受取った。
チューブは岸に向かって伸び、人間の一団を捉えた非常に鮮明なを送ってきた。
事実、一目で彼らは地球の人間と同じに見えた。

我々はズームした映像を見た。
パネルの中央には年齢不詳の女性の顔が現れた。
彼女は茶色の皮膚に黒い髪を胸まで伸ばしていた。
別のスクリーンを見ると、彼女が全裸であるのが分った。
ただ、彼女の顔が歪んでいるように見えた。
彼女はモンゴロイドだった。
最初に彼女を見たとき、彼女がどこかおかしいとは気づかず、我々とほんの少しだけ異なる人種と考えた。
SF作家なら、彼女をねじ曲がった、大きな耳をつけた生物として描くだろう。

別の画面にはまた別の集団が現れた。
しかし、明らかに彼らの半数はどこかおかしく見えた。
彼らはかなり動揺しているようで、球体を見上げて何か盛んに身振りしていた。
やはり立方形の建物は住居となっていて、さらに多くの人々がその中から出てきた。
建物の構造は第二次世界大戦における<ブロックハウス(丸太防塞)>と似ていて、換気管かもしれない太い煙突が取り付けられていた。
高さはわずか1メートルほどしかなかった。
ブロックハウスはすべて同じ向きに作られていた。
人々の陰になっている脇の開口部から出てきた。
何の警告もなしに、私は背後から引っ張れるようにパネルから遠ざけられるものを感じた。
瞬時に私はいくつかの区画を通過し、私の肉体が横たわっている寝台がある船室に戻っていた。
その瞬間すべてが完全に真っ黒になった。
今でもそれに続く不快な感覚をありありと覚えている!
手足は鉛のように重く、動かそうとしても、まるで麻痺しているようだった。
何が私の動きを邪魔しているのか分らなかった。
私はパニック状態となり、心底もう一度肉体から離れたいと思ったが、もうそれは出来なかった。
どれほどの時間が過ぎたののかは分らなかったが、船室は徐々に最も穏やかな青緑色の光で満たされていた。
さきほど違うスーツに身を包んだタオが入ってきた。
「待たせてしまってごめんなさい。ミッシェル。ちょうど今、あなたの肉体はあなたを取り戻したところです。それまで私にはあなたを手助けすることができなかったのです。」
「誤らないで下さい。気持はよく分ります。けれど問題があります。動けないのです。私の中の何かがばらばらになってしまったような感覚です」
彼女は微笑んで手をかざした。
すると確かに制御装置が働き、私は解放された。
「本当にごめんなさい。ミッシェル。安全制御装置が備なわっていて、もし誰かがそこに座っている間に少しでも危険を感じると、自動的に作動するようになっているのです。
宇宙船が危険地区に着いた時は適切なパスワードを使用し、三つのセキュリティー・コンピュターがフォースフィールドは閉鎖します。
そして危険が去ると自動的に解除されます。
しかし、危険な地区ではどうしても解除したいときや、単に座り直したいときには、制御装置の全面に手や指をかざすだけでフォースフィールドは直ちに中性化します。
そして席に戻ると、また私たちは自動的に制御されるのです。

地球兄弟の惑星で見た核による破壊(その2)

「さあ、あなたにも着替えてもらいましょう。あそこです。その部屋の中に口の開いたカバンがあって、あなたが着るための服が入っています。実際、眼鏡以外はすべて揃っています。あなたはそこでスーツを見つけて、それを着て戻ってくるのです。」
タオは私の手を取って案内した。
小部屋に入り裸になって自分にピッタリのスーツを着るように、とタオは言った。
驚いたことに、私の身長は178cmで彼女たちと比べたら子どものようなのに、スーツはピッタリと私の身体に合ったのだ。
しばらくして船室に戻ると、タオは一対の巨大ガラス製のブレスレッドのようなものを私に手渡しした。
それは、ややオートバイのゴーグルに似ている着色されていた。
彼女はそれを目に掛けるように言ったが、そうするためには眼鏡をはずさなければならなかった。
それは私にピッタリだった。
「最後の予防策よ」
仕切りの一つに向けて彼女は手をあげた。
何かの装備を作動させたようで再び強い光が閃いた。
強力な眼鏡を掛けていたにもかかわらず、その光は強烈だった。
そしてまた涼しい風が吹いて来たのに気がついた。
光は消え風も感じなくなったが、タオは何かを持っているように動かなくなった。
彼女は大きなサングラスを外した。
私が自分の眼鏡を掛け変えると、彼女はついてくるように言った。

我々は、私がアストラル多体で彼女について行った時と同じ道を通り、再び司令室へ入った。
年長の宇宙飛行士の一人(彼女たちは皆同じ年齢に見えたので、”より真剣な表情ををした”と言ったほうがいいだろう)が、タオに合図を送ると、彼女はパネルの前の椅子につれていき、そのままでいるように指示した。
彼女は再び仲間との仕事に加わった。
彼女たちは非常に忙しそうだった。
私自身、本当にフォース・フィールドから自由になったかどうかの確認を始めた。
席に着くとすぐに椅子に縛りつけられたような感じで、とても嫌だった。
手を少し動かしてみた。すると、手を制御装置の前に置けばすぐに自由になれることが分った。

カメラのズーム機能により、その人々なを鮮明な画像で眺めることができた。
彼らは子供から大人まで全裸だった。
再び私は、彼らの多くがひどい怪我をしていたりどこかおかしいのを目にした
彼らは皆、砂や土壌のサンプルを採取する球体に向かっていっせいに身振りをしていたが、誰も近寄ろうとはしなかった。
みたところ最も屈強な男たちは、鉈(なた)かサーベルのようなものを持ち、何かを見張っているようだった。

肩を圧迫されたよう感じて振り返った。
タオだった。
彼女は微笑んでいた。
その時初めて、彼女の顔立ちが美しく高貴であることをはっきり知った。
彼女の長くすべすべした金髪は両肩に垂れ、完全に卵形をした顔を縁取っていた。
顔は大きくやや突き出していた。
彼女の青紫の目と長いカールのかかった髪は、この惑星の多くの女性たちの羨望の的であったに違いない。
眉毛は上向きにカーブしカモメの翼のようで、独特な魅力を備えていた。
きらめく誘惑的な目の下にある鼻はよく整い、下のほうが少し平たかったが、セクシーな口元にアクセントをつけていた。
彼女が微笑むと、義歯ではないかと疑うほど完璧な歯が現れた(これは本当に驚いた)。
顎は均整がとれているがどこか男性っぽくやや尖っていて我がままタイプにみえたが、彼女の魅力を損なっていなかった。
上唇の上のかすかなう毛の陰りは、もしそれがブロンドでなかった、彼女の美しい顔を台無しにしていたかもしれない。
「あなたはすでに、どうすればフォース・フィールドから自由になれるか分っているようですね。ミッシェル」
私がそれに答えようとした時、大きな叫び声が響き、我々はパネルに目を向けた。

砂浜の人々は、押し合い、へし合いしながら大急ぎで建物の中から移動し、いっぽう、サーベルやつるはしで武装したした男たちは隊列を作り、想像を絶する信じがたい”もの?”に対して立ち塞がっていた。
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”牛ほどもある巨大な赤アリ”が集団が岩陰から砂浜に突進してきた。
そのスピードは早駆けの馬よりも速かった。
武装した男たちは、逃げ回る人々とアリの前進速度とを比較するのかのように、ちらっと後ろを振り返った。
しかし、すでにもう.........アリはあまりにも近づきすぎていた。
勇敢に立ち向かう男たちに対して、ほんの一瞬ためらった後、最初のけだもののアリが襲いかかった。
人間の腕ほどもあるクチバシをはっきりと認めることができた。
最初のその生物は一人の男にサーベルで攻撃させる隙を見せたが、簡単に彼を吹き飛ばした。
クチバシは即座に彼の腰を挟み、男を真っ二つに切断した。
別の二匹のありは彼をズタズタにするため最初のアリを援護していた。
その間、残りのアリたちは逃げ惑う戦士たちを追いかけ、素早く捕らえようとしていた........。
男たちに覆い被さろうとするアリに対し、「宇宙船から飛び出した」球体から強力な青い電気ビームが狙い違わず照射された。
アリたちはビームに打たれて死んだ。
次々と、驚くべき正確さでアリたちは退治された。
地上にはばらまかれた動物の焼けこげた死骸から煙が立ち上がった。
アリたちの巨大な足は最後のあがきで痙攣していた。
アリたちに対する破壊光線は続き、瞬時にそして組織的に、巨大昆虫たちを壊滅させた。
彼らは本能的に、この超自然な力に対抗することができないと悟ったのだろう、いっせいに退却していった。

すべてのことが迅速に行われた。
タオは私に横にいて、その顔には怒りというよりは嫌悪感と悲しみが表れていた。
パネルはまた新たなシーンを映し出していた。
球体は映像をとらえるだけではなく、さらに死の光線を用いて急いで退散するアリたちを追いかけていた。
600匹以上いたであろう生き残りの大群は次々に殺され、一匹も生き残ったものはいなかった。

地球兄弟の惑星で見た核による破壊(その3)

球体はもとの砂浜の上空に戻り、巨大な昆虫の死骸を“鋤く(すく)“特殊な道具を降下させた。
宇宙飛行士の一人前の腰掛けコンピュターに話しかけていた。
私はタオにこの任務を指導しているかどうか尋ねてみた。
「そうです。この仕事は本来予定されていないものではありませんが、私たちはこれらの生物サンプル、特に肺、分析のため採取しています。ある種の放射線がこのような変種を生み出したと考えています。実際、アリは肺を持ちませんが、この突然の巨大化の論理的説明は........」
タオは説明を打ち切った。
建物から再び男たちが現れ、球体に激しく身振りする様子が映し出された。
彼らは両腕を広げ地面に平伏し、何度もそれをくり返していた。
「彼らはこの宇宙船が見えるんですか?」
「いいえ、私たちは高度4万メートルにいて、私たちと惑星の間には、現在3つの雲の層があります。ただ、彼らは私たちの衛星上の球体を見ることができるので、それに向かって感謝の気持を体で表しているのでしょう」
「きっと彼らは、球体のことを絶滅から救ってくれた神だと思っているのでしょうね。」
「ええ確かにその可能性はあります」
「何が起きているのか教えてくれませんか?あの星にいる人たちは何者なんですか?」
「説明するには長過ぎるわ、ミッシェル。特に宇宙船でいろいろしなければならないことがある今は。けれど、簡単な説明であなたの好奇心を満たしてあげましょう。あの人々は、ある意味では今もあなたの惑星に存在する人々の祖先の末裔です。事実、彼らの祖先の一団は25万年前に地球上である大陸に住んでいたことがあります。彼らはこの星で高度な文明を発達させましたが、大きな政治的障害が生じて、150年前、遂に原子力(核)で自らを滅ぼしていまったのです。
「それは全面核戦争というこよですか?」
「ええ、連鎖反応でそれが起こりました。私たちはこの星に時おりやってきては、まだ様々な地域で放射能が残存しているかどうか、サンプルを採って調査しているのです。また時々、私たちは彼らに援助の手を差し伸べることもあります。ちょうど先ほどと同じようにね。
「彼らはあなた方を神と考えるに違いありませんね!さっきあなた方が行ったことのあとでは」
タオを微笑んでうなずいた。
「ええそうですね、確かに、あなた方の祖先の中に私たちを神と考えた人々がいたように、彼らもまた私たちを神と考えるでしょう。さらに、あなたと私のことも......」
タオが私を面白そうに見たので、私はすっかり驚いた表情をしていたに違いない。
「今はかいつまんだ説明だけですが、あとでこの話しをする時間は充分にあります。だからこそ、あなたは私たちと一緒にいるのです。」

そう言って彼女はスクリーン・デスクの前の持ち場で再び仕事に取りかかった。
パネル上の画像は急速に変化して行った。
球体は上昇中で、我々は大陸の全体を眺めることにできた、
私は初めて、この惑星のあちこちに緑色と茶色の斑点があることに気づいた。
球体は宇宙船内に収容され、我々は出発した。
宇宙船は猛烈なスピードで惑星上を飛行し、私はフォース・フィールドによって肘掛け椅子に縛り付けられたままになっいた。
スクーリンには広大な海岸が映っていた。
急速に”成長する”島が識別できた。
私にどの程度の大きさなのかは分らなかったが、それは低地ばかりの島のようだった。
この情景は繰返し映し出された。
我々は海岸の上に滞空し、今度は4つの球体が宇宙船から出て島に向かって下降していった。
パネルにはカメラがズームして砂丘を映していた。
岸には厚い石板のようなものが横たわっていて、その周りには先ほど見た人々と同様、裸の男たちが集まっていた。
彼らはまったく球体の存在には気づいていないように見えた。
我々はズーム・アップされている映像を見ていたが、今回、球体は先ほどよりはるかに上空で止まっているのだ、と私は思った。
パネル上では、お男たちが石板の1つを海に運んでいるのが見えた。
それはまるでコルクのように浮いた。
男たちはその上に乗り込み、慣れた手つきでオールを操りながら、大海原にそのボートを進めた。
彼らは海岸からある程度は慣れると釣り糸を垂らした。
驚いたことに、すぐにかなり大きさの魚が釣り上げられた。
どのように彼らが生き延び、どのように食料を得ているのか、まるで神の座からそれを眺めているようで、非常に興味深かった。
私は違う映像を受信している他のスクリーンの方へ行きもっと良く見たいと考え、フォース・フィールドから体を解放した。
ちょうど私が席から跳ねれようとした時、忠告を受取った。
「そのままでいなさい。ミッシェル」
私は茫然とした。
まるで声が自分の頭の中から聞こえてくるようだったのだ。タオのほうに振り向くと、彼女は微笑んでいる。私は出来るだけ想念を集中した。
「すごいテレパシーですね、タオ」
「もちろんです」彼女は同じ方法で答えた。

「これはすごい!今、下の温度はどのくらいなのか教えてくれますか?」
彼女は自分のデスクでデータをチェックした。
「摂氏28度です。また、日中の平均気温は38度です。」
私は自分に言った。「たとえ自分が耳や口が不自由であっても、言葉で話すのと同じようにタオと容易にコミニュケーションできるんだ」
「そのとおりですよ。ミッシェル」
私は驚いてタオを見上げた。
個人的な思いにふけっているのに、彼女が私の思考に割り込んでくる。
「これは少々やっかいだぞ」
彼女は満面に笑いを見せた。「心配しないで、ミッシェル。私は単に遊び好きなのです。許してください。普通はあなたが質問するとき、あなたの心を読みます。今はただ、このテレパシー交信で何ができるかをあなたに見せてあげたかっただけです。
もうこんなことはしません」

私は彼女の笑みにこたえて再びにパネルに注意を向けた。
球体は砂浜にあって、男たちをつぶさび見ることができた。
球体は男たちから10メートルほどの高さで砂のサンプルを採取していた。
私はテレパシーで、なぜ彼らにはその機械が見えないのか聞いてみた。
「夜だからです」彼女が答えた。
「夜?それなら、どうしてこんなにはっきり見えるんですか?」
「地球の赤外線カメラのように特別なカメラだからです。ミッシェル」
それで、受取る映像がそれほど光っていない理由がやっと分った。しかし、クリーズド・アップはすばらしいものだった。

ちょうどその時、パネル上に明らかに女性のものだと思われるおぞましい顔が映った。
左目があるべき所にには、大きな深い傷痕があった。
口は顔の右側に位置し、顎の中央に小さな穴が開いていた。
また、唇は溶けてひきつれていて、頭のてっぺんにはわずかな髪の毛が哀れに垂れ下がっていた。
彼女の胸も見えた。もし、乳房の片側が化膿していなければ、きっとそれは可愛らしいにちがいない。
「あの胸からして、彼女はわかそうだけど........。」
「コンピュターによると彼女は19歳です。」
「放射能のためですか?」
「もちろん」

完全な容姿をした他の人々が現れた。
彼らの中には20歳代に見えるスポーツ選手のような体格の男たちがいた。
「一番年を取っている人たちは何歳ですか?」
「現在のところ、38歳以上の人はいません。この惑星の1年は295日で1日の長さ27時間です。さあ、スクリーンをみてごらんなさい。あのハンサムでスポーツ選手のような青年の性器の部分がアップに見えます。分るでしょうが、性器が完全に萎縮しています。前回ここにやってきた時に調べましたが、ほんの少数の男性だけにしか生殖能力はないのです。それなのに、現実にはたくさんの子供たちがいます。できるだけ早く子供を作り種を保とうするのは、すべて人種に共通の生存本能です。そこで確かな解決法は、生殖能力のある男性が”種馬”となることです。おそらくこの男性はその一人でしょう」

実際にカメラは、子孫を残せる肉体的特性をもった30歳くらいの一人の男性を映し出した。
また、我々は、食べ物を調理している焚き火の周りに行き交うたくさんの子供たちをみた。
焚き火の周りに腰掛けた男女は、調理した食べ物を取っては子供たちとわけ合っていた。
焚き火は薪を燃やしているように見えたのだが、はっきりとは分らなかった。
むしろ、石のような形をしたものがくべられているようだった。

焚き火の後ろには、先ほど見たボートのような石板が重ねて集められ、快適そうなシェルターが作られていた。
カメラの視界には木が一本も入っていないが、きっと生えている場所はあるのだろう。
なぜなら、大陸の上空を飛んだ時に緑色の斑点がいくつもみえたのだから。
二つの小屋の間から、吠え立てる3匹の黄色い犬に追われて小さな黒豚が現れたかと思うと、すぐに別の小屋の陰へ消えて行った。

私は非常に驚き、本当に別の惑星を見下ろしているのかどうか疑ってみざる得なかった。
ここの人々は地球人そっくりで、犬や豚もいる。それがさらに私を驚かされた。
私の位置からは良く見えなかったスクリーン上で追跡されていた他の球体と一緒に、その球体も帰還を開始した。
”船への帰還”操作が開始され、前回同様、何の問題もなくすべての球体が”再回収”された。
我々は再び立ち去るものと考え、私は席に着き体をフォース・フィールドに任せた。

地球兄弟の惑星で見た核による破壊(その4)

しばらくすると二つの太陽が現れた。
そして、丁度、我々が地球を去る時に起こったように、すべてのものが急速に小さくなっていった。
次の瞬間にはフォース・フィールドが中性化され、私は自由に席から離れられるのが分った。
これはいい気持だ。
タオが”年長者の二人(彼女の仲間と言った方がよいかもしれない)をつれて、私のほうへ向かってくるのに気が付いた。
私は椅子に横に立って三人を待った。
タオを見るために、私は上を向かねばならなかったが、彼女がフランス語で年長者に私を紹介した時、私はさらに自分を小さく感じた。
二人はタオよりも優に頭一つ分背が高かったのだ。
年長者の一人にピアストラがゆっくりだが正確なフランス語で話しかけてきたので、私は完全に仰天してしまった。
彼女は右手を私の肩にのせて言った。
「あなたの乗船を嬉しく思っているわ、ミッシェル。あなたの旅が快適で、いつまでもそれが続くことを願っています。
ラトリは私たちの宇宙船(アラトラ)の第二担当で、私はあなた方のいわゆる最高司令官です(アラトラ)とは彼女たちの言葉で超長距離宇宙船の名前である)」
ピアストラはラテリの方を振り向き、自分たちの言葉で二言三言話しかけた。
するとラトリもまた私の肩に手をのせた。
温かい笑いを浮かべながら、彼女は私の名前を何度かゆっくりと繰返した。
ちょうど、習いたての新しい言葉の発音に困難を覚える人のように。
私の肩に手が置かれている間、私の体内を非常な幸福感と、ある種のはっきりとした流体感覚が通り抜けていった。
完全に圧倒されてしまった私を見て、彼女たちは笑い出した。
私の心を読んでタオが説明してくれた。
「ミッシェル、ラトリは特別な才能を持っています。もっとも私たちの間ではこれは珍しいことではありませんが。
あなたが経験できたことは、彼女から発せられる有益な磁気的流体なのです」
「それはすばらし!私の代わりに彼女に賛辞を述べてください!」
私は二人の宇宙飛行士に向かって言った。
「歓迎してくださって、どうもありがとうございます。けれど私のような地球人には本当に信じがたい冒険なのです。私は他の惑星ににも人間と似た生物が存在する可能性は信じてきましたが、これまで見てきたことが夢ではないことを自分に言い聞かせることさえ、まだ難しいです。
私は時々地球の友人たちと、テレパシーとか宇宙人、それにいわゆる<空飛ぶ円盤>について議論してきましたが、それは何も知らないで発せられる言葉でした。今、私は長い間疑ってきた並行宇宙の存在、我々の存在の二重性、それに他の説明しがたい出来事について確証を得ました。この二、三時間に私の経験したすべてのことは、あまりにも刺激的で、本当に驚いています。」
ラトリは私の告白を称讃してくれ、私に分らない言葉で感嘆の声を上げたが、タオがすぐに通訳してくれた。
「ラトリはあなたの心の状態を完全に理解していますよ、ミッシェル」
「私にはわかるわ」ピアストラも答えた。
「どうして私が言ったことを理解できたのですか?」
「あなたが喋っている間、彼女はテレパシーであなたの心の中に”浸かって”いたのです。テレパシーは言葉の壁には妨げられないことを、知っておいて下さい。」
私の驚きは彼女たちを面白がせ、絶え間ない笑みが彼女たちの口元にあふれた。ピアストラは私に言った。
「ミッシェル、わたしたちについてきてくれれば、残りのクルーをあなたに紹介するわ」彼女は私の肩に手を置き、三人の宇宙飛行士が計器を操作している奥のデスクに案内した。
私はそれらのデスクには近づいていなかったし、アストラル体でいた時にも、そこにあるコンピュータから読み取られる情報には注意を払わなかった。

しかしそれを一瞥して、私は完全に釘付けとなった。
目の前の数字はアラビア数字だったのだ!
読者もきっと驚かれるだろうが、それは事実だった。
1s,2s,3s,4sなど、モニター上に現れた数字は地球上のものと同一だった。
ピアストラは私が驚いているのに気がついた。
「あなたは驚くことばかりでしょうが、事実なのですよ、ミッシェル。あなたが驚いている理由は分りますが、からかっているのではありません。すべての謎はしかるべき時間に解き明かされるでしょう。さあ、ナオラを紹介するわ」
初めの宇宙飛行士が立ち上がり私のほうへ近づいてきた。
彼女はピアストラやラトリがしたように私の肩に手をのせた。
私はこのしぐさを我々の握手のようなものだと考えた。
ナオラは自分たちの言葉で私に挨拶し、二度と忘れないようにするためか、やはり私の名前を3回繰り返した。
彼女の身長はほぼタオと同じだった。
次々と同様に私は紹介され、すべての乗組員と公式に面識を得ることとなった。
彼女たちは互いに非常に良く似ていた。
例えば、彼女たちの髪の毛は暗い銅色か明るい金色までふくみ、ただ長さと濃さだけが違っていた。
長く幅広の鼻をして居る者もいるが、目の色は皆明るくとても整った耳をしていた。
ラトリ、ピアストラそしてタオは、私に安楽椅子の一つに腰掛けるよう促した。
全員快適に腰掛け終わると、ピアストラは肘掛けの近くに手を動かした。

すると4つの丸いトレーが空中に浮かんで我々のほうへやってきた。
それぞれのトレーは黄色い液体の入った容器と繭(まゆ)に似た粒状の白いものが入ったボウルを載せていた。
トレーは肘掛け部分に落ち着き、平らな”挟み道具”がフォークとして機能した。
それはとても興味をそそられた。
この食べ物を食べてみたらきっと好きになる、とタオは言った。
彼女が一口飲んだので私も同じように飲んでみると、蜂蜜に水を混ぜたような、非常に美しい飲み物だった。
彼女たちはボウルの中の物を食べるのに挟み道具を使った。
彼女たちに従い、私は初めての地球で言うところの<マナ>を味わった。
パンに似ているが」とても軽く、特別な風味はない。
私はボウルの中の半分を食べただけでもう満腹となり、その食べ物の濃縮度を考え驚かざる得なかった。
上品に食べたとは言えなかったが、私は飲み物を飲み干すと幸福感に包まれ、空腹感も喉の渇きもまったく感じなくなった。
「たぶんフランス料理のほうがお好みでしょう?ミッシェル」タオは唇を動かしながら笑みを浮かべて聞いた。
私はただ微笑んだが、ピアストラは不満そうに鼻を鳴らした。

地球兄弟の惑星で見た核による破壊(その5)

ちょうどその時、ある信号が我々の注意をパネルに向けさせた。
中央にアップで、私の”ホステス”たちに似た女性の顔が現れた。
彼女が早口に話しを始めると、私の仲間たちはパネルのほうへ体を向けてよく聞こうとした。
デスクにいたナオラは、ちょうど地球でもやるテレビ・インタビューのようにスクリーン内の女性と会話を始めた。
いつの間にか画面はアップから広角に変わり12人もの女性がデスクの前に現れた。
タオは私の肩に手をかけてナオラのところへ案内し、スクリーンの前の席に座らせた。
彼女は隣の座り、モニターの人々に挨拶をした。
彼女は時々私のほうに振り向きながら、しばらく早口の響きのよい声で話をした。
その様子から、私のことが中心となっているのが分った。
会話を終えるとその女性は再びアップで現れた。
非常に驚いたことに、彼女の目が私に向けられ微笑んだのだ。
「こんにちわ、ミッシェル。無事に<ティアウーバ>に到着することを祈っています」
彼女は私の返事を待っていた。
驚きから覚めて私が感謝の意を示すと、逆に彼女の仲間たちから歓声やたくさんの声が上がり、再びスクリーンには広角で彼女たちが映し出された。

「彼女たちは理解したのですか?」私はタオに聞いてみた。
「ええ、テレパシーで。しかし、彼女たちは他の惑星からやってきた人がその星の言葉で話すのを聞いてみたいのです。彼女たちのほとんどにとって、それはめったにないことですから」
タオは再びスクリーンに向かうと、ピアストラとともに、おそらく専門的と思われる会話を始めた。
スクリーン内の人々が私に向かって微笑み「またあとでお会いしましょう」と告げると、画面は切られた。
”切られた”と言ったのは、スクリーンが単に何も映さない状態になったからではなく、映像が緑色や藍色が混合された美しい柔らかい”満足感を生む”色彩に置き換えられたからである。
そして1分ほどかけてそれは徐々に消えていった。

私はタオに向かい、別の宇宙船の人々に会ったのか、また”ティアバとかティアウラというのは何なのか尋ねた。
「ミッシェル、ティアウーバというのは私たちの惑星の名前です。私たちは地球時間であと16時間15分でティアウーバに着きますが、その間、私たちは銀河間基地はこの宇宙船と連絡を取り合っているのです。」
このデータは、彼女が近くのコンピュータに目をやって分ったものだ。
「あの人たちはあなたの惑星の技術者ですか?」
「ええ、私たちの銀河間基地で働いています。その基地は私たちの宇宙船を監視していて、もし私たちが技術的、人的なトラブルにみまわれた場合でも、81%の確立で私たちが安全に基地に帰還できるようコントロールできるのです」
私は、テクノロジーにおいてははるかに進化を遂げた人種とともにいることを理解していたので、これには特別驚なかった。
私の脳裏に浮かんだのは、この宇宙船ばかりか銀河間基地においても女性しか見られなかったことだ。
女性だけのチームというのは、地球では例外的なことでもある。

ティアウーバには女性だけが住んでいる.........<スペース・アマゾン(女人宇宙>のような所なのだろうか?私はその光景を想像して微笑んだ。私はいつも男性よりも女性と一緒にいるほうが好きだ。それを考えただけで楽しい......。

私はストレートにタオに聞いてみた。「あなたは女性だけが住む惑星からきたのですか?」
彼女は明らかに驚きの表情で私を見ると、次に笑みを浮かべた。
何か馬鹿なことをいったのだろうかと私は少し不安になった。
彼女は私の肩に手をかけてついてくるように言った。
我々はコントロール・ルームを出て<ハーリス>と呼ばれる心身をリラックスさせるための小部屋にはいった。
中に入った者は絶対プライバシーを確保でき、決して邪魔されることはないという。
彼女は部屋の中にいくつもある椅子のひとつを選ぶように勧めた。

地球兄弟の惑星で見た核による破壊(その6)

ベットのようなもの、肘掛け椅子のようなもの、またハンモックに似たものなどがあったが、それらは背もたれが調整できる高い椅子のようだった。
勧められた椅子が私にぴったりとこなかったら困るな......と私は考えた。
タオは私と向かい合わせになって、一緒に肘掛け椅子のようなものにゆったりと腰をかけると、再び真面目な表情を浮かべた。

そして彼女は話し始めた。
「ミッシェル、この宇宙船に女性はいません」
もし私が宇宙船ではなく、実はオーストラリアの砂漠にいるのだと彼女が言ったのだったら、彼女の言葉をすんなりと受け入れることだろう。
私が信じていない様子を見て彼女はつけ加えた。
「男性もいないのです」
この時点で完全に混乱してしまった。
「しかし......」私は口ごもった。「あなたは.......何?ただのロボットなんですか?
「いいえ、あなたは誤解してます。つまり、わたしたちは両性具有なのです。もちろん、両性具有の意味は分るでしょう?」
私は唖然としたままうなずき、それから尋ねてみた。
「あなたの惑星に住む人々はみんな両性具有なのですか?」
「そうよ」
「しかし、あなたの顔や振る舞いは男性というよりは女性的ですが......」
「確かにそう見えるでしょうが、私たちは両性具有だと信じて下さい。私たちの種は常にこうだったのです」
「しかし、それでは困ってしまいます。あなたと会って以来、”SHE(彼女)”を使ってきたのに、”HE(彼)”と考えるのは大変です」
「何も考えてみる必要はありません。私たちは見てのとおりで、地球とは別世界の惑星から来た人間なのです。あなたが自分のことを地球人かフランス人と呼ぶように、私たちを一つの性で捉えたがるのは分りますが、たぶん、英語の中性を当てはめて私たちのことを”IT(それ)”と考えるのがいいでしょう」
私は提案に微笑んでみせたが、頭は混乱したままだった。
ほんの少し前まで私は<アマゾン>にいると信じていたのだ。
「しかし、どうやって種を保存するのですか?両性具有は子供を産めるのですか?」
「もちろん、できます。地球のあなた方同様に、唯一の違いは、私たちが完全に出産をコントロールできることですが、それはまた別な話です。そのうち、理解できるでしょう。さあ、皆のところへ戻りましょう。

我々はコントロール・ルームに戻った。
しかし、私はこの宇宙船飛行士たちを新たな目で見るようになっていた。
顎を見ると、以前に思っていたよりも男ぽっく見えるのが分った。
ある者は鼻は明らかに男性的で、またある者は髪型はさらに男っぽかった。
我々は本当に他人のことを先入観で見ているものだと、つくつぐ感じた。
私は彼女たちにあまりおどろかせないように、自分自身でルールを作った。
「私には彼女たちが男性というよりは女性に見える。だから、私はは彼女のことを女性と見なし、その様子を観察みることにする」と。

私のいた場所からは、中央パネルに多くの星が通り過ぎて行くのが見えた。
時々、我々は星のかなり近くを通過し(とは言え2〜300万キロも離れていたが)巨大で目がくらむような惑星も現れた。
また不思議な色の惑星もあった。
特にエメラルド・グリーンの惑星があまりにも鮮やかななのに驚いたのを覚えている。
それは大きな宝石のようだった。

タオが近づいてきたので、スクリーンの基部に現れた光の帯について質問してみた。
この光は無数の小規模な爆発の結果から出来ているようだった。
「あれは私たちの、地球の言葉で言えば(反物質)砲によってできたもので、事実、爆発ででできたものです。私たちの宇宙船の飛行速度では、最小の隕石でもこの宇宙船を打ち砕いてしまうでしょう。そこで、私たちは特別な部屋を利用し、強大な圧力下に一定の塵状形態をストックしておき、それを反物質砲に供給しているのです。
私たちの飛行船は、はるか前方の宇宙空間にさまよう最も微細な物質も分解する(加速微分子)流を燃焼させる(コスモトロン)のようなものです。これが超高速飛行を可能にしています。私たちは宇宙船の周りに独自の(磁場)を作り........]

「すみません、もっとゆっくり話して下さい。私は科学を専門家に学んでいないので、コスモトロンとか加速微分子などという話しをされてもついていていけません。確かにとても面白い原理なのは分りますが、私にはそのような専門用語には通じていません。その代わり、どうしてもスクリーン上の惑星があのような色をしているのか教えてくれませんか?」

「しばしば惑星周囲の大気とかガスによってなるのです。スクリーンの右側に、尾のようなものをつけた様々な色をした”点”が見えるでしょう?あれはかなりの速度で近づいてきているので、刻々と良く見えるようになりますよ」
その色は絶え間なく爆発を繰返しては形を変えているようで、言葉では言い表せない美しさだった。
「あれは彗星です。地球地間で約55年を費やしてその太陽の周りを周回しています」
「我々からどのくらい離れているのですか?」
彼女はコンピュータのほうをちらっと見た。「415万キロです」
「タオ、あなた方はどのようにアラビア数字を使うのですか?それに、あなたは”キロメートル”と言いますが、私のために訳して使っているのですか、それとも実際にその単位を使うのですか?」
「いいえ、私たちは”カト(Kato)”と”タキ(Taki)で測ります。あなたがアラビア数字と呼ぶ数字を私たちが使うのは、単にそれが私たち自身のやりかただからで、それは私たちが地球に持ち込んだものです」
「何ですって?もっと説明して下さい」
「ミッシェル、あと数時間でティアウーバ星に到着します。いくつかのことについて、今があなたを真面目に”教育する最もよい機会です。よかったら、私たちが入ったハーリスに戻ってみましょう」
私はこれまで以上の好奇心を抱いてタオについていった。