警告.png

超巨大宇宙文明の真相

第3章 地球に降り立った最初の人類

再び安楽室の<ハーリス>に戻りゆったりと腰を下ろすと、タオは不思議な話を語り始めた。
「ミッシェル、正確には135万年前のこと、ケンタウルス座の(バカラティーニ星)の指導者たちは数多くの会議と偵察や遠征を重ねた結果、居住可能な宇宙船を地球と火星に送ることを決断を下しました。理由は非常に単純なものでした。彼らの惑星は内部的に寒冷化傾向にあり、500年内に人が住めなくなろうとしていたからす。そこで彼らは、同じカテゴリーの若い惑星に避難することを考えたのです。
「同じカテゴリーとはどういう意味ですか?
「それを説明するにはまだ時期が早すぎるので、あとで説明します。彼らの話に戻りましょう。

あなたに話しておかなければならないのは、彼らは知的で高度に進歩した人間だったことです。」
彼らは黒人種で、厚い唇と平らな鼻、それに縮れた髪をもち、現在、地球に暮らしている黒人種とよく似ていました。
彼らは黄色人種とともにバカラティーニ星で800万年間、暮らしていました。黄色人種とは、正確に言うと地球上のいわゆる(中国人)のことで、黒人種より約400年早くバカラティーニ星に住み着いたのです。

バカラティーニ星では何度となく革命が繰返され、私たちは救済、援助、助言を与えようと努めましたが、私たちの干渉にもかかわらず、戦争は定期的に起こりました。
戦争とその惑星に起こった自然災害がもとで、両人種の人口は減少していきました。

そして、とうとう惑星全体を闇に導く大規模な核戦争が勃発して、気温は摂氏マイナス40度にまで低下しました。
それは放射能による破壊ばかりでなく、食料不足も引き起こし、ほとんどすべての生命は滅びました。
記録によれば、当時の人口は黒人種70億人、黄色人種40億人だったのが、この大惨事によって、わずか黒人種150人、黄色人種85人だけが生き残りました。生き残った人々の記録は、彼らが互いの殺人をやめて子孫を増やし始める前に取られてものです。」

「互いの殺人とはどういう意味ですか?」
「全体の状況をあなたに説明しましょう。そうすればもっとよく理解できるでしょう。まず最初に生き残った人々は、あなたが推測するように指導者たちではありませんでしたが、特別なシェルターで充分保護されていました。
三つの黒人種グループと五つの黄色人種グループから成る生存者たちが個人のシェルターや公共の巨大シェルターで生き残りました。
もちろん戦争時には、シェルター内には235人以上がとどまっていました。
実際には、80万人以上いたと言われています。
彼らは外へ出ることの危険を知っていて暗黒と極寒の監禁状態を数ヶ月続けました。
最初に外へ出たのは黒人たちで、陸上には樹木も草花も動物たちもほとんど何も見つけられませんでした。

山中にはシェルターから孤立したグループがいて、最初に<人喰い>を始めました。
食糧が欠乏していたため弱い者が死ぬと彼らはいそれを食べたのです。
また、彼らは食べるために互いに殺し合い、その惑星でも最悪の大惨事となりました。

海洋近くの別なグループは、この惑星で唯一生き残った生物、つまりあまり汚染されなかった軟体動物、魚、甲殻類を食べて何とか生き残りました。
また、彼らは巧妙な装置を使って信じがたい深さから水を汲み上げ、汚染されていない水を飲むことができました。
もちろん、惑星上の致命的な放射能やそれに汚染された魚を食べたことで、彼らの多くも死んでいきました。
まったく同じようなことが黄色人種のいた場所でも起こりました。
そのようにして、さっき話したように黒人種150人、黄色人種85人が生き残り、そしてついに戦争による死が止まって、再び人口の増加が始まったのです。

彼らは私たちからの警告を受取っていたにもかかわらず、こうした悲惨な出来事を引き起こしてしまったのです。
こうした悲劇が起こる以前、すでに黒人種も極めて高度な科学的進歩を遂げていたということを強調しておかなければなりません、彼られは非常に快適に暮らしていました。
工場、会社、政府機関など、ちょうど現在地球で見られるような職場で働いていたのです。
彼らは権力や知力、幸福を象徴する”お金”のために、週に平均12時間働きました。
バカラティーニ星では一日は21時間、一週間は6日間です。
彼らは精神的側面よりも物質的側面に傾きがちでした。

また同時に現在の地球で起こっているように、彼らの社会は政治家や官僚のシステムで運営されていました。
指導者たちは空虚な言葉で大衆をあざむき、強欲や傲慢さに揺り動かされて国家全体を没落へと導きました。徐々にこの二人種は互いに妬み合うようになり、妬みが憎しみ変わるのは時間の問題でした。両者はとても強力な武器をもっていて、相互破壊をなしとしたのです。

私たちが記録した歴史では、生き残った235人の内6人が子供でした。
このデータは生存者たちが人食いを行い、海の生物を食べるようになってから5年後に記録されたものです。
彼らは子供をつくりましたが必ずしも成功しませんでした。
生まれてきた子供たちは、苦痛の泣き声を上げ、放射能の影響を受けてひどく醜い頭をもって生まれることさえありました。
こうして彼らは、人体に受けた核戦争の後遺症を耐えて忍ばねばならなかったのです。

150年後、黒人種は19万人、黄色人種は8万5000人になりました。
私が150年後と言いましたのは、両人種が再建に立ち上がり、私たちが物質的に援助することができるようになったのがその時期だからです。

「それはどういう意味ですか?」
「ちょうど2、3時間前、私たちの宇宙船が惑星(アレモX3)の上空に行き、土壌や、空気のサンプルを採ったでしょう?それから、私たちは村の人々を攻撃した巨大なありの大群を簡単に全滅させましたね」
「その通りです」
「あのような特別の場合、私たちは直接の介入によりその人々を助けます。
彼らが彼らが半野生状態で生きていたのを見ましたね。」

「ええ、しかしあの惑星で何が起こったのですか?」
「核戦争ですよ。いつでも同じ話しです。
ミッシェル、覚えておいてほしいのですが、宇宙は巨大な一個の原子で、すべてがそれに影響を受けます。
あなたの肉体は原子で構成されています。
つまりすべての銀河系において、ある惑星に人が住むようになると、ある進化の段階で原子は発見または再発見されます。
もちろん、それを発見した科学者たちは間もなく原子崩壊が恐ろしい兵器を生むことに気づき、やがて指導者たちはそれを使いたがるようになります。
ちょうどマッチ箱を持った子供が、何が起こるのか確かめるために藁の束に火をつけてしまうように。

バカラティーニ星の話にもどると、核戦争の後150年間、私たちは彼らを助けようと思いました。
彼らにとってすぐにも必要だったのは食糧です。
基本的にはまだ彼らは海から食糧を得て生きてきていて、時々、別の食糧を求めて人食いを行っていました。
彼らには野菜と肉が必要でした。
しかし、大気中の酸素を補給する食用とならない植物た灌木などは充分に残っていましたが、野菜、フルーツ、穀物、動物などの食用に適したすべてのものはあの惑星から消滅していたのです。
同時に地球上のカマキリに似た昆虫が生き残り、放射能による突然変異の結果、巨大化し、体調が8メートルにまで成長して、人間にとって極め危険な生物となりました。
その上、その昆虫には天敵がいなかったので急速に増えていきました。
私たちにはその昆虫が棲息する場所の上空を飛び、私たちが太古から自由に使用してきたテクノロジーを使って、比較的簡単に彼らを処理することができました。
私たちは彼らを探索し、短時間で破壊し駆除することができたのです。
次には、大惨事以前、それぞれの地域に風土的に合っていた種を参考にして、あの惑星に植樹しなければなりませんでした。
これももた比較的容易に........」

「そのような仕事は何年もかかるはずです!」
タオは満面の笑みを浮かべて言った。
「二日間を要しました。21時間の二倍の時間です」
私が信じられないと言う表情をすると、タオは笑い出した。
その笑いがあまりに陽気だったので私につり込まれて笑ったが、実際どのように行われたのか不思議でならなかった。
どうやってそれを知ることができるのだろうか?私が聞いたことはあまりに想像を絶していり!おそらく私は幻をみているのだろう。薬で寝かされているかもしれない。きっとそのうち自分のベットで目を覚ますのだろう........。
「いいえ、ミッシェル」私の心を読んでタオが割り込んできた。
「そのように疑うのはやめなさい。テレパシーだけでも、充分にあなたを納得させているはずでしょう」
彼女のその言葉は私の心に響いた、
たとえ用意周到に計画されたイタズラでも、これだけ多くの超常現象を起こさせるとは、ほとんど不可能に思えた。
タオは私の心を読むことができ、繰り返しそれを証明していた。
ラトリは、ただ私の肩に手を置くだけで並外れた幸福感を与えることが出来たことを、私は事実としてはっきり認めなければならない。私は本当に、並外れた超冒険を体験しているのだ。
「そのとおりです」タオは大声で賛成した。「続けてもいいですか?」
「どうぞ続けて下さい」
「私たちは物質的にあの人々を助けましたが、私たちが介入を行う時には、彼らの面前に姿を現させないようにしました。
それにはいくつかの理由があるのです。
最初の理由は安全のためです。
二番目の理由は心理的なもので、もし彼らが私たち存在に気がついたり、私たちが彼らを助けるためにここにいることが知れたら、自分たちは他人に助けてもらわねばならない哀れな存在だと彼らが感じるからです。
これは、彼らが生き延びようとする意志に有害な影響を与えます。
地球に”努力する者のみが救われる”という言葉があるとおりです。
最後の理由はとても重要なことです。
宇宙の法則は充分に確立されていて、太陽の周りを惑星が規則正しく公転するように、その法則は厳しく守られています。
もし私たちが間違いを起こせば、直ちに10年から1000年の刑罰を受けることになります。
過ちに対して報いを受けなければなりません。
このように時々私たちは援助の手を差し伸べたり、助言を与えることは許されていますが”食事を盆に載せて給仕する”ことは固く禁止されています。

そこで私たちは、2日間で数頭の動物の番(つがい)住みつかせ、多くの草木を植えてやりました。
これであの惑星の人々は動物や植物を食べることができるようになりました。
彼らはゼロからスタートすることになり、私たちは夢かテレパシーを利用して彼らの前進を道案内しました。
また、しばしば”天からの声”も使いました。
これは、つまり宇宙船から発せられる”声”ですが、彼らには”天”から届いたと思えるのです。
「彼らはあなたがたのことを神にと思ったに違いありません!」
「まさにそうかも知れませんね。それが様々な伝説や宗教が生まれた理由ですが、緊急の場合、目的は手段を正当化します。」

数世紀後、ついにその惑星は核戦争前の状態まで復興しました。
同時に、いくつかの場所では砂漠が出来上がりましたが、他の場所はあまり打撃を受けていず植物や動物たちがたやすく繁殖できました。
15万年度、文明は高度に発展を遂げ、幸い人々はテクノロジーばかりでなく教訓も学びとり、霊的・精神的にも高いレベルと進化しました。
これは黒人種と黄色人種の両方に言えることで、両人種は強い友情の絆を確立しました。
これを可能にしたのは、多くの人々が記録に残して過去の伝説を伝え、何が核戦争を引き起こし、どのような結果を起きたのかを後の世代が知っていたからです。このようにして、平和がこの惑星を支配するようになりました。
私たちが先ほど話したように、彼らは自分たちの惑星が500年以内に住めなくなることを知っていました。
また、銀河には他の居住可能な惑星が存在することも知っていました。彼らは本格的な探検旅行にとりかかったのです。
ついにあなた方の太陽系にも進入し、最初に、居住可能な、実際には当時は人々が住んでいた火星を訪問しました。

火星人はテクノロジーを持っていませんでしたが、対照的に精神が高度に進化していました。
身長は120センチから150センチ程度とても小柄でした。
モンゴロイド系でした。
彼らは種族でまとまって石の小屋で生活していました。
火星上の動物は不足していました。
小さな山羊のようなもの、巨大なうさぎのような生物、数種類のネズミそしてバクのような頭をした動物がいました。
そして数種類の鳥と3種類の蛇がいて、そのうち1種類の蛇は毒をもっていました。
植物も貧弱で、高さ4メートルを超える樹木はありませんでしたが、ソバに似た食用となる草がありました。
バカラティーニ星人たちは調査を行い、間もなく火星ももまた4、5000年年後には寒冷化で居住不可能になることを知りました。
動植物は、先住者たちを維持するのには充分でしたが、バカラティーニ星からの大量の移民を受け入れるには不十分で、彼らにとって火星は魅力的には映りませんでした。
このような訳で、2機の宇宙船は地球に向かい、現在のオーストラリアとなっている場所に着陸しました。
当時、オーストラリア、ニューギニア、インドネシア、マレーシアはすべての大陸として繋がっていました。
幅300キロの海峡が存在し、正確には現在のタイの位置にあったのです。
当時、オーストラリアにはいくつもの大河によって造られた内海があり、さまざまな興味深い動植物が満ちあふれていました。
あらゆることが考慮され、宇宙飛行士たちはこの国を最初の移民基地に選びました。
もっと正確に言いますと、黒人種はオーストラリアを選び、黄色人種は現在のビルマ(現在はミャンマー)に住着き、いずれの地も野生動物に満ちていました。
直ちに基地が沿岸部に建設され、黄色人種はベンガル湾岸を、黒人種はオーストラリアの内海沿岸を選びました。
またのちに、現在のニューギニアがある場所にも基地が建設されました。

彼らの宇宙船は超高速飛行が可能で、地球地間の50年を費やして黒人種・黄色人種を360万人ずつ地球へ移民させました。
新しい惑星で生き残ろうとする決断には、完全な理解と二人種間のすばらしい強力があり、平和的に移民が行われました。共通の合意によって、老人や体の弱い人々はバカラティー二星にとどまりました。
バカラティーニ星人は基地を建設する前に地球上をくまなく探索して、彼らの移民間には絶対に人類は存在しなかったことを確認しました。
しばしば、彼らは人間に似た生物、ヒューマノイドが存在するものと思いましたが、詳細な調査によって、それは巨大な猿だったことが分りました。
地球の重力は彼らの惑星よりも大きく二人種にとってはかなり不快なものでしたが、次第に適応していくようになりました。
町や工場の建設においては、軽量かつ強固な物質をバカラティーニ星から輸入しました。

まだ説明していませんでしたが、当時のオ−ストラリアは赤道直下にありました。
地軸は現在と異なっていて、1回の自転には12分を要し、太陽の周りを公転する公転周期は280日でした。
赤道直下の気候も今日とは異なっていて、現在よりもはるかに湿度が高い状態でした。その後、地球の大気に変化が起こったのです。
巨大なシマウマの群れが放浪し、巨大な食用となる”ドードー”、巨大なジャガーやあなた方が”ディノーニス”と読んでいる体調4メートルもある鳥もいました。
いくつかの川には体長15メートルにもおよぶクロコダイルや体長25メートルから30メートルの大蛇もいました。
彼らはときによってそれらを食用としました。
地球のたいていの動植物は、栄養価と生態系の両面でバカラティーニ星のそれとは全面的に異なっていました。
たくさんの実験農場が造られ、ヒマワリ、トウモロコシ、小麦、もろこし、タピオラなどような植物を地球に順応させることに努力が払われました。
これらの植物は当時の地球には存在していなかったか、また非常に原始的段階にあって食用にできるほどではありませんでした。
彼らがバカラテー二星で山羊やカンガルーを好んで食べていたので、それらは輸入されました。
特にカンガルーを地球に適応させるには大きな問題があり、多大な努力が払われました。
第一の問題は餌でした。
バカラティーニ星で、カンガルーは地球にはまったく存在しない<アリル>と呼ばれる細くて堅い芝を食べていました。
彼らはそれを地球で育てようとしましたが、無数の微小菌類にいつも侵され枯れてしまいました。
そのため、カンガルーには人工的に餌を与え、数十年かけて徐々に地球の芝に慣らしていきました。

黒人種はアリル栽培に努力を続け、ついにその植物を地球に順応させることに成功しました。
しかし、それはあまりにも長い時間がかかったので、すでにカンガルーは地球の草を食べるようになっていました。
その後、いくつかのアリルは根を下ろしましたが、それを食用とする動物がいなかったため、オーストラリア中に広がっていきました。
それは現在でも植物名”クサントルホエア”(日本名はススキノキ)として存在しており、一般には”ブラックボーイ”と呼ばれています。
Xanthorrhoea_preissii6.jpg
バカラティーニ星と比べて地球ではその芝はかなり高く太く生長しましたが、他の惑星から持ち込まれた品種にはこのようなことがしばしば起きました。
それは太古の珍しい名残のひとつです。
それがカンガルーとともにオーストラリアにだけ見られるということは、バカラティーニ星人が別の地球にコロニーを探す以前に、この地に長くとどまっていたことを示しています。
私がコロニー建設について説明しようと思いますが、最初にカンガルーとクサントルホエアの例を取り上げたのは、彼らが克服しなければならなかった順応の問題をよりよく理解してもらえると思ったっからです。
けれど、もちろんそれは数多くの中の一例に過ぎません。
先ほど話したように、黄色人種はベンガル湾の奥に住み着きました。
また、彼らはビルマにも住着き、都市と実験農場を建設しました。
基本的には野菜に関心があったので、彼らはバカラティーニ星からキャベツ、レタス、パセリ、コエンドロなどを輸入しました。
フルーツに関しては、チェリーやバナナ、オレンジの木が輸入されましたが、その当時は現在よりも気温が低かったために、バナナとオレンジを順応させるのには困難がありました。
そして、彼らはこれらの果樹をいくつか黒人種に与えましたが、対照的に黒人種は小麦の育成には成功しました。
実際、バカラティーニ星からの小麦は穂の長さが40cmに達しコーヒー豆ほどの実をつけ、膨大な穀物を生み出しました。
黄色人種は計4種類の小麦を育て、より高い収穫高の確立の余念がありませんでした。」
「彼らは稲ももってきたのですか?」
「いいえ、稲は完全に地球独自のものです。それは黄色人種によって飛躍的に改良されて今日のようになったのです。
話しを続けますと、巨大なサイロがその後建設され、二種間で商業の交流が始まりました。
黒人種はカンガルー、ドードー(当時はたくさんいました)やシマウマの肉を輸出しました。
黒人種は事実シマウマを飼いならし、カンガルーの肉と同じ味の、さらに栄養価の高い品種を作り出しました。
貿易にはバカラティーニ星の宇宙船が利用され、宇宙船用の基地が陸地の至るところに配置されました。
「タオ、あなたの話しによれば、地球の最初の人類は黒人種と黄色人種だったということになりますが、白人はどのようにしてやって来たのですか?」
「それはだいぶあとのことです、ミッシェル。地球の最初の人類は本当に黒人種と黄色人種でした。もうしばらく、彼らがどのように自分たちをまとめて、どのように生活してきたのかを説明させてください。彼らは物質的に成功しましたが、同時にまた、礼拝用の巨大な集会場を建設することに意を払いました。」
「彼らは宗教儀式を行ったのですか?」
「ええ、そうです。彼らは皆<タキオニ>と呼ばれ、言ってみれば現在のラマ教のように生まれ変わりを信じていたのです。
二国間の旅行は頻繁に行われ、共同して地球の辺境探索を行いました。
ある日、黒人種と黄色人種の混合グループは、現在の喜望峰と呼ばれる南アフリカの突端へ上陸しました。
アフリカは当時からほとんど変わりがなく、ただサハラ砂漠や北東部、紅海はまだ存在しませんでした。
しかしこれは別な話しで、あとで触れます。
現在のアフリカ大陸
アフリカ-大陸-旗-地図-クリップアート切り張りイラスト絵画集__k8454680.jpg
アフリカ大陸の突端喜望峰
images.jpg
探索を行った時期は、彼らがすでに地球で三世紀を過ごしたあとでした。
アフリカでは、象、キリン、バッファローのような新しい動物や、これまで見たこともなかったトマトを発見しました。
ミッシャル、現在あなたが知っているようなトマトを想像してはいけませんよ。
発見された時には、干しぶどうのように小さく非常に酸味が強かったのです。
このようなことに長けていた黄色人種は数世紀をかけて改良を行い、ちょうど稲のように、現在なじみのあるトマトを作り出しました。
また、彼らは自分たちが「バカラティーニ星から」輸入したのとよく似たバナナの木を見つけて驚きました。
ただ、アフリカのバナナは大きな種を含んでいて食用には適さなかったため、それまでの努力を後悔することはありませんでした。
このアフリカ遠征は50人の黒人種と50人の黄色人種で行われ、象とトマトに加え、その後見つけた蛇の天敵マングースを持ち帰りました。
ただ不幸にも彼らが気づかぬうちに、現在”高熱病”と知られている恐ろしいウイルスも持ち帰ってしまいました。
どのように病気が広がるのか見極められる専門医もいなかったので、その後、短期間のうちに数百万の人々が死んでいきました。
それは主に、蚊によって広がっていったのですが、赤道直下の気候では冬でも蚊の数は減ることもなく、オーストラリアに住んでいた黒人種は非常に苦しめられました。
実際、黄色人種よりも4倍の犠牲者をだしたのです。
バカラティーニ星の黄色人種は常に医学や病理学の面でまさっていましたが、それにもかかわらずその治療法を発見するのに長い年月を容し、数万人が苦悶のうちに死んでいきました。
しかしやがて黄色人種はすぐに黒人種にも効くワクチンを製造して、二人間に友情の絆が生まれました。

「彼ら黒人種はどのような外見をしていたのですか?」
「バカラティーニ星から移住してきた時、黒人種は男女とも身長230センチほどで、美しい人種でした。黄色人種は黒人種よりより背が低く男性の身長で平均で身長190センチ、女性で180センチほどでした」
「しかしあなたは、現在の黒人種は彼らの子孫であると言いましたね。なぜ今の黒人種ははるかに小さいのですか?
「重力よ、ミッシェル。バカラティーニ星よりも地球の重力のほうが大きかったので、両人種とも徐々に小さくなっていったのです」
「あなたはトラブルに出会った人々を助けることができると言ったのに、どうして黄熱病で苦しんでいた人々を助けてあげなかったのですか。あなたがたもワクチンを作ることができなかったのですか?」
「わたしたちは助けることができました。あなたが私たちの惑星にきたら、わたしたちの能力が分るでしょう。しかし、私たちが従うべきプログラムにそれはなかったので介入しませんでした。すでに話したので、そう度々くり返しませんが、私たちはある状況を救うことはできますが、それは距離をおいてのみ行われます。ある点を越えたら、いかなる種類の援助でも「宇宙の」法則が厳しく禁ずるのです。
簡単な例で説明しましょう。毎日勉強するために学校に通う子供を想像して下さい。夕方家に帰って、その子供が親に宿題をやってくれるようになだります。もし賢い親であれば、子供が自分で宿題をこなせるように、必要な考え方を教えます。しかし、もし親がその子供の宿題をしてやったら、その子供のためにはならないでしょう。その子供は毎日それをくり返さなければならなくなり、親は子供のためになることは何もしなかったことになります。
やがて知ることになりますが(もっともあなたはすでに気がついています)、あなた方はどのように生き、苦しみ、死ぬのかを学ぶためではなく、出来るだけ精神性を高めるために地球にいるのです。のちほど<タオリ(タオラの総称)があなたに話すときに改めてこの点について触れます。しばらくは私も、もっと彼らのことについてあなたに話したいのです。

彼らは黄熱病の呪いを克服し、この新惑星に深く根を下ろしました。
オーストラリアは多くの人口を抱えたばかりでなく、現在の南極でも人々が暮らせるようになりました。もちろん、当時その地域は穏やかな気候でした。ニューギニアにも多くの人々が住み着き、黄熱病の呪いが終わるころまでには、黒人種の人口は7億9500万人になっていました。」

「当時は南極は一つの大陸大陸ではなかったのでは?」
「当時は地軸が現在とは異なっていたので、南極はオーストラリアとつながっており、現在よりもかなり暖かかったのです。それは現在のロシア南部のようでした」

「彼らは一度もバカラティーニ星には戻らなかったのですか?」
「戻りませんでした。ひとたび地球に腰を落ち着けると、誰も帰還しないように厳しい規制を作ったのです」
「もとの彼らの惑星はどうなったのですか?」
「予測通り寒冷化がすすみ、砂漠となって火星のようになりました」
「彼らのもとの政治形態はどのようになっていたのですか?
「とても単純で、村や地区(1区は8つの村からなる)の指導者の、挙手で行われる選挙によるものでした。これらの指導者たちは、町の指導者一人と知恵、常識、統率力、知性の点で優れた8人の長老を選出しました。彼らは決して富や家系から選ばれず、45歳から65歳までが対象となりました。
町や地区の指導者たちは8人の長老と交渉する役目を持っていました。8人の競技会は州評議会で彼らを代表する1人を(少なくとも7票が一致する必要がある秘密投票によって)選びました。
例えば、オーストラリアには8つの州があり、それぞれの州は8つの町か地区から成っていました。そのため州評議会には8人の代表者がいて、それぞれ異なる町か地区を代表していました。
1人の偉大な賢人によって統轄される州評議会ではどのような政府であっても日々直面する典型的な問題、たとえば、水道、病院、道路などについて議論されました。道路に関しては、反磁力、反重力に基づくシステムのおかげで、黒人種も黄色人種も水素モーターで地上を浮遊する軽量な乗り物を利用できました。
政治体系については”政党”のようなものは存在せず、すべて完全性や知恵の面での信望に基づいていました。
長い経験から、彼らは自分たちが遵守できる範囲内で、従うべき公正な秩序を確立することにしました。
彼らの経済的、社会的組織につては別な機会に説明することとして、今は、彼らの裁判制度について話しましょう。

例えば確実に有罪と考えられる泥棒は、利き腕の手の甲に灼熱」した鉄で焼き印が押されました。
つまり右利きの泥棒は右手に焼き印を押され、再び盗みを行った場合は、左手が切り落とされました。
これは、最近までアラブ諸国で行われていたことで、昔から受け継がれてきた習慣です。
もしさらに盗みを行った場合は右手も切り落とされ、額に消すことが出来ないし印を刻まれました。
両手を失った泥棒は食べ物ばかりかすべてを食べ物ばかりかすべてを家族や通行人の情けにすがるしかありませんでした。
額に印によって誰もが泥棒とわかるので、生きて行くことは至難のわざでした。
むしろ死ぬほうがましだったでしょう。
こうして、泥棒は常習的犯罪者の見せしめとなり、言うまでもなく盗みはほとんどおこりませんでした。
また、殺人もほとんど起こることはありませんでした。
殺人は告発された者は独房につれていかれます。
独房のカーテンの向こう側には<マインド・リーダー(心を読む人)が待ち受けていました。
その人物は、特別なテレパシー能力があるばかりか、特別な教育機関でその能力をたえず引き出す努力を行っていて、殺人容疑者の心を読み取ることができたのです。
あなたは、訓練によって心を空白にすることが可能であるという言うかも知れませんが、そうした状態は一度に6時間以上続きません。
また容疑者が心が散漫にならないようにしていました。
さらに予防策として、6人のマインド・リーダーが置かれたのです。
また、目撃者に対しても、距離を置いた別の建物の中で起訴または弁護のために同じことが行われます。
まったく無言のままで、面接の翌日からの2日間は8時間づつこれが行われます。
4日目はすべてのマインド・リーダーたちが、容疑者と目撃者の尋問を行った3人の裁判官に覚書を提出します。
弁護士や 陪審員はいません。
裁判官は事件の詳細な記録をすべて手元に置き、容疑者の有罪に確信を持てるようにしたのです。
「どうしてですか?」
「刑罰は死ですよ、ミッシェル。それもおぞましい死で、殺人者は生きたままクロコダイルの棲む場所へ投げ込まれたのです。レイプに関しては殺人よりよりも重罪とみなされ、刑罰はさらに残酷でした。
犯罪者には蜂蜜が塗られアリの巣の近くに肩まで埋められました。死に至までおよそ10時間から12時間もかかりました。
そのうちに分るのでしょうが、このような理由で両人種とも犯罪率はきわめて低く、牢獄の持つ必要はなかったのです。」
「あまりにも残酷だとあなたは思わないのですか?」
「例えば、レイプされた16歳の少女の母親のことを考えてごらんなさい。最も悪質な方法で娘を殺された母親の苦悩はどうしたら癒されるというのでしょう?娘の死を望んだり、求めたりしたわけでもないのに苦しまなければならないのです。一方、犯罪者は自分の行為が引き起こした結果をよく知っているのです。だから、犯罪者が非常に残忍な方法で罰せられることは正義にかなっています。しかしすでに説明したように、犯罪ははほとんど起こりませんでした。

さて、宗教の話しに戻りましょう。
両人種は生まれ変わりを信じたいたと先に述べましたが、しばしば彼らを分つ信念上の相違がありました。
聖職者たちの中には、自ら先に立って様々な宗派ごとに、大衆を組織化するものがいましたが、黒人種で起こった宗教分離は悲惨な結果を生み出しました。
50人の黒人種は聖職者の後を追い、現在の紅海となっているアフリカへ、絶え間なく移住していきました。
その当時、紅海は存在せずアフリカの陸地の一部でした。
彼らは村や町を建設したのですが、先に触れたような公正で整えられた政治的形態は捨て去られていました。
聖職者たちは自分たちの中から政府の長を選びました。
そのため指導者たちに操られる手先となりました。
わずかの間に人々は、現在の地球で見られる汚職、売春、麻薬などの数々の不正行為に出会うことになりました。
黄色人種はうまくまとまっていて、多少の宗教的偏向はあったものの彼らの聖職者たちは国政には発言権を持ちませんでした。
彼らは離脱してアフリカに移った黒人種とはまったく異なり、平和で幸福に暮らしていました」

「戦闘用の武器に関してですが、、彼らはどのような武器を持っていたのですか?」
「まったく単純なものです。単純なものは時に複雑なものに勝るように、その性能は見事なものでした。両人種はいわゆる<レーザー兵器>を携帯していました。その兵器は各国の指導者の指揮下にある特別なグループによってコントロールされていました。
共通の了解で、各人種は100人の<オブザーバー>を恒久的に相手国に駐屯させました。
彼らは大使であり外交官であって、同時にその存在は、行き過ぎた武装がなさないことを保証しました。
このシステムは完璧に機能し、平和は3550年間維持されました。

しかし、アフリカに移住した黒人種は分離派グループだったので、その武器の携帯は許されませんでした。
当時のその地域のは非常に肥沃なうえに穏やかな気候で、多くの動物たちが豊かな植物が満ちあふれていました。
聖職者たちは人々に神殿を建造させ、富と権力への欲望を満たすために民に重税を課したのです。
彼らはこれまで貧困というものを味わったことがありませんでしたが、富裕層と貧困層という明確な二つの階級が形成されました。
もちろん、聖職者は前者に当たり、貧しい人々を搾取しました。
宗教は偶像崇拝となり、人々は石や木で造られた神々を崇拝し捧げ物をしました。
間もなく聖職者たちは、人間の生け贄にすることを主張するようになりました。
移住の最初から、聖職者たちはできるだけ大衆を無知なままにとどけようと尽力しました。
何年かけても大衆の知的、肉体的レベルの向上を妨害した結果、聖職者たちはより簡単に彼らを支配できるようになりました。
そのように”発達”宗教、すなわち大衆のコントロールを目的とした宗教は、移住以前の信仰とはまったく関係がありませんでした。
宇宙の法則では、その人がどの惑星に住もうと人間の基本的意義は精神性を発達することにあると決定されています。
しかし、その聖職者たちは偽りの指導を通して人々を無知に導き、全”国民”を退化させることによって、この基本法を犯しました。

私たちはこの時点で介入することに決めました。
それを実行する前に、聖職者たちに最後のチャンスを与えました。
私たちは夢やテレパシーを使って大司祭に、次のメッセージを送りました。
”人間の生け贄をやめ、人々を正しい道に導くように、人間は精神性を高めるために肉体を持って存在しているのである。
あなたの行っていることは宇宙の法則に違反している”。
大司祭はひどく恐れて、翌日聖職者たちを集めて彼が見た夢の話しをしました。
彼らのうちの何人かは裏切りのかどで彼を非難し、またある者は幻覚を見たのだろうと疑い、他の物たちが大司祭が耄碌(もうろく)したと考えました。
数時間にわたって絶え間なく議論が続きましたが、会議を構成する15人の聖職者の内12人が、自らが復讐心に燃えた神々の地球の代理人であり、その”復讐心に燃えた神々”への信仰と恐怖心を監理、促進するのが望ましいと主張し、今までどおりの宗教を維持する決定をしました。
彼らは大司祭が話した”夢”を少しも信じなかったのです。
ミッシェル、私たちの立場は往々にして非常に微妙なのです。
私たちは、宇宙船によって姿を現し聖職者達に直接話しかけることはできましたが、彼らは移住前は宇宙船を持っいたので、宇宙からの乗り物を識別することができたのです。
そこで、もしそうなったら、間違いなく彼らは直ちに私たちを攻撃してきたでしょう。
というのも、彼らは大衆の中での自らの優越性を失うことを非常に恐れていたからです。
彼らは反乱に備えて軍隊を作り、かなり強力な兵器を保有していました。
彼らを正しい道へ導くために、それらを破壊し、国民に直接話しかけることもできましたが、これは心理学的に間違っています。
人々は聖職者たちに従うことに慣れており、なぜ私たちが彼らの国内事情に干渉するのか理解できなかったでしょう。
干渉しても、すべてむだ骨に終わることは明らかでした。
ある夜、私たちの<球体装置>の一つがその国の上空一万メートルを飛びました。
神殿や聖都は町から1キロメートルの所に位置していました。
私たちは大司祭と彼の忠告に従った二人の聖職者をテレパシーで目覚めさせ、彼らを聖都から美しい公園まで導きました。
そして集団幻覚によって守衛に門を開かせ、囚人たちを解放させました。
12人の邪悪な聖職者を除き、使用人や兵士など、事実上、聖都の全住人を避難させました。
空に現れた奇妙な幻に導かれ、誰もが街の反対側へと走りました。
空には羽をつけた人々がきらめく巨大な雲のまわりに浮かんでいました。
「どうやってそんなことが出来るのですか?」
「集団幻覚です。こうして短時間に12人の邪悪な聖職者だけが聖都に残るようになったのです。そしてすべてが準備されると、球体装置はすでにあなたが見たのと同じ兵器を使用し、神殿も含め聖都をすべて破壊しました。岩は砕け壁は粉々になって、わずか1メートルほどの高さとなりました。これらの廃墟は彼らの”罪”の結果を証明することになったのです。
実際、もし住民すべてが完全に抹殺されていたら、人々はこの出来事を時期に忘れてしまったでしょう。
人々は簡単に忘れますから..........。
そして人々を啓発するために、きらめく雲から発せられた声は、神の怒りは今見た光景よりもさらに恐ろしいものであり、これからは大司祭に従い、彼の指し示す新しい道を歩むように、と警告しました。
それがすべて終わった時、大司祭は人々の前に立って話しかけました。
彼は貧しく惨めな人々に自分が間違っていたことや、今、大切なことはともに努力して新しい道を歩むことだ、と説明しました。
二人の聖職者が彼の仕事を支えました。
もちろん、しばしば困難が襲いましたが、瞬時に聖都が破壊され、邪悪な聖職者が抹殺された出来事の記憶に彼らは助けられました。
言うまでもなく、あの出来事はすべて神による奇跡と考えられました。
なぜなら、同時に、翌日生け贄となる予定だった200人以上の囚人たちも解放されたからです。
この出来事のすべては何人かの書記によって詳細はに記録されましたが、世紀を経るうちにまた、伝説や物語の中で歪められていました。
しかし、当時のアフリカでは直ちにすべてが変化したのです。
それまで人々を搾取して富んでいた者たちは、邪悪な聖職者や聖都の結末を思い浮かべては同様な運命に遭うことに恐れを感じるように恐れを感じるようになりました。
彼らは大いに謙虚となり、必要な変化を唱える新しい指導者たち助けました。
そして人々は次第に、移住前のように再び満足するようになりました。

工業や都市の発展よりも牧畜を好んだ彼らは、その後の数世紀間にアフリカ中に広がり、人口も数百万を数えるまでになりました。
市街は、現在紅海がある地域や、アフリカ中心部を流れる大河の沿岸地域にのみ築かれました。
人々は何とかして心霊的な能力を飛躍的に高めようとしました。
多くの人々が空中浮遊により短い距離を移動することが出来るようになり、彼らの生活においてはテレパシーがありふれたものとなって、その重要性が取り戻されました。
また肉体の病気は、しばしば手をかざすことで癒されました。
彼らはオーストラリアの同胞たちが使っていた宇宙船のことを<火の戦車>と呼びましたが、それに乗って定期的にやってくるオーストラリアやニューギニアの黒人種とは、再び友好的な関係を築くようになりました。
黒人種と親しい間柄になった黄色人種の一部は北アフリカに移住を開始し、<火の戦車に乗った神の出現>物語に魅了されました。
これは私たちが介入した出来事が伝説化したものです。

黄色人種は黒人種と混血するようになりました。
バカラテー二星では、地球でおこったように地球で起こったように人種が混血することは決してなかったので、これは驚くべきことかも知れません。
民俗学者たちは地球上に新しい種族を生むことになったこの結合に多大な関心を払いました。
実際、この”交配種”には黒人種よりも黄色人種の血のほうが多く入り、結果として黒人種でも黄色人種でもない中間的な人種を生み出しました。
これらの人々は絶えずグループを作り、現在の北アメリカのアルジェリアからチェニジアの辺りに定住しました。
こうして生まれた新人種が、あなたも知っているアラブ民族ですが、彼らが直ちに現在のアラブ民族のようになったとは考えないで下さい。
何世紀もかけて、風土と時間が影響していったのです。
私が話したストーリーは、”異種交配”(インターブリード)を通じてどのように人種が生まれたのかを簡単に説明したものです。

こうして、地球の住民にとってすべてはうまくいきましたが、例外として、天文学者をはじめとする学者たちが非常に心配していたことが一つありました。
それは、はるか遠方の巨大な小惑星が、明らかに地球に接近しつつあったのです。
それはオーストラリアの中央にあったイキリト天文台によって最初に発見されました。
数ヶ月後には肉眼でもその不吉な真っ赤に燃える光を見ることが出来るようになり、その数週間後には、ますますはっきり見えるようになりました。
オーストラリア、ニューギニアそして南極政府は、黄色人種の」指導者たちによって直ちに提起されたある重要な事項に合意しました。
小惑星との不可避な衝突を前に、予想される大惨事の際に最も必要とされる医者や技術者などできるだけ多くの専門家を乗せて、飛行可能な宇宙船はすべて地球から離れることにしたのです。
「彼らはどこに行こうとしたのですか?月ですか?」
「いいえ、ミッシェル。当時地球の周りには月はありませんでした。彼らの宇宙船はその時、12周間飛行が可能でした。長い間に、彼らの超長距離飛行の能力は失われていました。彼らの計画では、地球の軌道にとどまり、出来るだけ速く戻ってきて、援助の人々を助けるつもりでした。
80機のオーストラリアの宇宙船が用意され、一昼夜にわたる会合によって選ばれたグループを乗船させました。
黄色人種は98機の宇宙船を用意し、同じことを実行しました、アフリカには宇宙船は1機もありませんでした。
ここで、あなたに注目してもらいたいことは、各国の最高指導者以外の大臣たちは一人として宇宙船搭乗員として選ばれなかったのです。
これはあなた方には奇妙にきこえるでしょう。
もし今日の地球で同じようなことが起こったら、政治家たちの多くは自分と同じ皮膚の色をした人々を助けるために裏工作するに違いありません。
すべての準備が整い、人々は差し迫った衝突について警告を受けました。
彼らが指導者たちに裏切られたと誤解したり空港襲撃を起こすのを恐れて、宇宙船の役目は秘密に保たれました。
また同じ目的で、集団パニックを最小限に留めるために、指導者たちは衝突の衝撃は深刻なものにはならないと説明しました。
測定された小惑星のスピードを考慮すると、衝突はもはや避けられないほどに差し迫っていました。
専門家たちは、あと48時間しかないという数字をはじきだしました。
来るべき大惨事を考えて、宇宙船は衝突の2時間前に離陸し、12週間を最大限に利用して地球の軌道にとどまる予定でした。
小惑星は現在の南アフリカに衝突するものと計算されていました。
こうしてすべての準備は整い、問題の日、中部オーストラリア時間で正午に飛び立つ合図待ちました。
ありえないことですが計算に間違いがあったのか、突然小惑星は加速し、オレンジ色の太陽のように午前11時に空に現れたのです。
素早く地球の大気圏と重力圏から脱出するために、現在のヨーロッパ上空に<ワープ>する必要がありました。
彼らの宇宙船には可能な速度だったのにもかかわらず、彼らはワープできず、小惑星は地球に衝突しました。
小惑星が地球の大気圏内に入った際、それは3つの巨大な隕石に分かれました。
最も小さいものでさえ直径数キロメートルにも及び、それは現在、紅海となっている地域に落下しました。
別のさらに大きな隕石は現在のチモール海に落下し、最大の隕石はガラパゴス諸島のある地域に落下しました。
その瞬間に起こった衝撃は恐ろしいものでした。
太陽は鈍い赤色に変わり、気球が落ちるように水平線に向かって落ちて行きました。
間もなく太陽の落下は停まり、再びくっくりと上昇を始めましたが、半分の高さまで昇るとまた落ちて行きました。
地球は突然の地軸の傾きを変えました。
ふたつの隕石が地球の地殻を貫き、信じがたい規模の爆発が起こりました。
オーストラリア、ニューギニア、日本、南アメリカ、いや事実上、地球のほとんごすべての地域で火山が噴火を起こしました。
瞬時に山々が形成され、高さ300メートルを超える津波がオーストラリアの5分の四を飲み込みました。
オーストラリア大陸からタスマニアが切り離され南極の大部分が沈み、南極とオーストラリアの間に巨大な海底峡谷を造りました。
巨大な大陸が南太平洋の中央に浮上しました。
現在ベンガル湾のあるビルマの大部分地域が沈みました。
また、盆地が沈んで紅海が形成されました。
「宇宙船が逃げ出す時間はあったのですか?」
「わずかな時間しかなかったのです。ミッシェル。というのも、専門家たちが一つの間違いを犯したからです。強いて言えば、彼らには本当に何が起こるか予測できなかったのでしょう。
彼らは地軸の傾斜は予測しましたが、その振動までは予測できなかったのです。
宇宙船は文字通り<反重力ワープ>に捕らえられ、隕石の地球大気圏突入によって生じた逆流に引きずられました。
さらに、無数の隕石の破片によって攻撃され、その流れに引き込まれてしまいました。
黒人種の三機と黄色人種の四機をあわせた七機だけが、どうにか恐ろしい大惨事から逃れることに成功しました。
「宇宙船から地球が変化していく光景を眺めるのは、さぞかし恐ろしかったことでしょう。太平洋に大陸が現れるようになったと言われましたが、それにはどのくらいの時間がかかったのですか?」
「ほんの数時間です。その大陸は、地球のさ最深部に端を発した隆起の結果生じたガス状の帯によって持ち上げられたのです。
地球表面の隆起は数ヶ月続きました。隕石が直撃した三つの地点では数千もの火山が造られ、有毒ガスがオーストラリア大陸中に広がって、ものの数分で100万人もの黒人種がいとも簡単に死んでいきました。
私たちの統計では、オーストラリアの人間、動物はほぼすべて全滅しました。
大惨事が収まった時にはわずか180人だけが生き残ったのです。
有毒ガスがこの恐ろしい犠牲の原因でした。
ニューギニアではあまりガスは漂わなかったので、それによる死は多くありませんでしたが........」
「タオ、ずっと質問したいと思っていたことがあるのですが」
「どうぞ」
「あなたは黒人種がオーストラリアからニューギニアやアフリカへ広がったと言いましたが、それならどうしてアポリジ二は、世界中の黒人種とあれほどまでに違っているのですか」
「とても素晴らしい質問ですね、ミッシェル。もう少し詳細な説明をするべきでしたね。大惨事の結果としてかなり隆起があったので、沈殿していたウランが地表に飛び散って強い放射能を発しました。
これはオーストラリアにだけ起こり、死から逃れた人々はかなりこれに侵され、ちょうど被爆したようになりました。
彼らは遺伝子にも影響をうけて、それで今日のアフリカ人の遺伝子とアポリジ二の遺伝子が異なっているのです。
さらに環境がまったく変わってしまい、彼らの食生活も大きく変化しました。
時の流れとともに、バカラティーニ星人の子孫は今日のアポリジ二民族に形を変えていったのです。

隆起は続き、ある場所では突然に、ある場所では何日もかかって山々が形成されていきました。
地表の割れ目が開いて街を飲み込んではその割れ目が閉じていき、すべての文明の痕跡が取り除かれていきました。
最も恐ろしかったことは、これまで地球には一度も起こらなかった大洪水でした。
同時に火山は大量の灰を空中に吐き出し、かなりの高度にまで及んで空を暗くしました。
数千平方メートルもの地域から発生した水蒸気を含め、海洋からの水蒸気は灰の雲を造りました。
このようにして厚い雲が造られて、想像もできないほどの豪雨を降らしたのです。
「ところで、宇宙船は宇宙空間を周回していたのですか?」
「12週間後、彼らは地球に戻ることを余儀なくされました。彼らは、現在ヨーロッパと知られている地球に降りることしました。その場所以外の地域はまったく視界がきかなかったのです。そして、7機のうち1機だけがようやく着陸を果たしました。他の宇宙船は、地球上を荒れ狂った風速毎時300から400キロメートルもの強風によって地表に叩き付けられました。強風の主な原因は、繰り返し起こる突然の火山噴火による温度差にありました。
唯一残った宇宙船は、現在グリーンランドと呼ばれる大陸にやっと着陸しました。
宇宙船には95人の黄色人種が乗っていて、その多くは医者やさまざまな分野の専門家でした。
きわめて不利な条件化で着陸したため損傷は修理が不可能で、宇宙船は二度と離陸することは出来ませんでしたが、シェルターとして有効に機能しました。
彼らは長時間生き残れるだけの充分な食糧を持っていましたので、できるだけそれを計画的に配分することにしました。
約1ヶ月後、彼らは大地震に巻き込まれました。
この大惨事によって、宇宙船を含め地球上の文明の跡はすべて破壊されました。
小惑星の衝突に付随したいくつもの大惨事、たとえばサハラ地域の被害は小さかったとはいえ、アフリカ、ニューギニア、ビルマ、中国の人々は完全に散り散りになってしまいました。
紅海の地域に建設されたすべての都市は新しく形成された海に飲み込まれました。
つまり、地球上の都市は一つとして残ることなく、数百万人の人間や動物たちも一掃されてしまったのです。これは大飢餓が起こる少し前のことでした。
言うまでもなく、オーストラリアや中国の素晴らしい文化の伝説として記憶される以外に一切残りませんでした。
そして人々は新たに形成された深い割れ目や海によって、突然に互いにバラバラに切り離され、初めてこの地球上で人食いを経験することになったのです。